君と白玉フラッペを
ハヤシライスができ上がる頃、伝い歩きの恵が起きてきた。

「ぱっぱー」

「メグ、起きたのか?」

俺は恵を抱き上げ、おでこにキスをする。
色白でふわふわのココアブラウンの髪は雅そのものだ。

光も同じように色白でココアブラウンの髪色だが、髪質はストレートで、俺に似ている。

親バカだと思うが、二人とも天使のように可愛い。こんなに可愛い娘達に恵まれた俺は、世界一の幸せ者だと思う。

「そろそろ光も起こすか……」

寝た時間は遅かったが、あまり長く寝かせると夜が大変だ。

ところが、隣に恵がいなくなったからか、光も起きてきた。

「おとーさん、しらたま」

「ああ、白玉な。その前にハヤシライスを食べよう。白玉はデザートだ」

窓の外では沈みかけの太陽が最後の力を発揮させている。
随分と遅い日の入りだ。

恵に食べさせながら、俺も一緒に食べる。
これも随分慣れてきたな。

「おとーさん、しらたまは?」

光はさっきからずっと『しらたま』だ。
自分で丸めて茹でるところも見たのだから、気になるのは当然だろう。

「それ、全部食べてからだぞ」

白玉フラッペのことを考えて少なめに盛っているんだから、全部食べないとな。
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