冷徹上司の過剰な愛
難波さんとは正反対のわたしなのに…どうせなら舞子とかのほうがお似合いだと思うんだけどなぁ。



「お邪魔します。」



そのままスムーズな流れで難波さんの部屋にお邪魔する。



「お邪魔しますはもう言わなくていいって言ったよね?」


「あ、はい。ついいつもの癖で…。」



"これからはあのんの家と思ってくれていいから"って言われたんだっけ?


わたしの家って…そんなこと言われてもなぁ〜……こんな高級なマンションにそんなこと思えない。というより、わたしには似合わないもん。


やっぱり自分のアパートが一番しっくりくる。


そんなことを思いながらリビングに入ると、テーブル上に並べられた料理に驚く。


もしかして…、



「待っててくれたんですか?」


「待ってた。あのんと一緒に食べたくて。温め直すから少しだけ待ってて?」



と手際良く料理を温め直す難波さんの背中をただ見つめる。


そう、この人は仕事が出来るだけじゃない。料理だって作れてしまうというハイパー完璧人間!
< 10 / 230 >

この作品をシェア

pagetop