冷徹上司の過剰な愛
「…やっぱり難波さんにはお見通しだったんですね。」



と薄く笑った有馬をただただ見つめる。



「有馬…?」


「相手が難波さんとなると俺に勝ち目はないですね。……でも、仕事以外のことで蓮美を泣かせるようなことがあれば、その時は蓮美のこと奪うので。」


「っ、……。」



もしかして有馬…わたしのこと……?全然気づかなかった。



「そういうことだから。俺はこの辺で。」



と笑顔を見せた有馬に眉を下げる。


ごめん有馬。気持ちに気づいてやれなくて。そして、その気持ちに応えられなくて…ごめん。



「あ、この件を広めたりしないので、そこは信用してくださいね。」


「有馬ぁ…。」



なんでそんなに良い人なのぉ!?泣けちゃう…。


ウルウル涙目になっていると、難波さんがクスクス笑うから雰囲気台無し!


有馬とはその場で別れ、食事を済ませて難波さんのマンションに行くと、ある人が待ち伏せしていた。
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