冷徹上司の過剰な愛
触れるだけのキスをされ、そのままマンションに連れ込まれた。



「すぐお風呂沸かすから。」



とお風呂場に消えた難波さんだけど……ちょっとこれはさすがに過保護すぎ…?


エアコンの温度を過剰に上げ、わたしには何枚もの羽織ものを着せ、その上から布団……ってもう雪だるまみたいなわたし。


そして、目の前には淹れ立てのココア。


……難波さんだって寒かったはずなのにね。


ココアに手を伸ばした時、「寒くない?もう少し温度上げようか?」と難波さん。



「…すっごく寒いです。」


「温度マックスまで「難波さんっ、」



エアコンのリモコンを操作する難波さんを呼んだ理由…。



「隣に座ってほしいです。」


「……ん。」



素直に隣に来てくれた難波さんに、羽織りものを譲った。



「あのん…?」


「手……震えてます。寒い思いをしたのは難波さんも同じでしょ?だから半分こです。」



と難波さんの手を両手で包み込むと笑顔を向けた。
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