冷徹上司の過剰な愛
「………あのん…、」


「はい…?」


「何も間違ってなかった。」


「え?…、」


「あのんを好きになって良かった。さっき波瑠に言ってくれたこと、すごく嬉しかった。…僕もあのんが好きだよ。もう波瑠なんてどうでもいい。あのんさえ居てくれたら僕は幸せだよ。」


「っ、……はい。わたしも難波さん………浬、のことが好きです。大好きっ!」



飛びつくように抱きつくと、ちゃんと受け止めてくれた難波さん。


波瑠さんには申し訳ないけど、やっぱり難波さんだけは諦めることが出来ない。


わたしも難波さんさえ居てくれれば、それだけで幸せだから。あとは何も要らない。


だから、これからもわたしだけの難波さんでいてほしい。



「…お風呂沸いたけど、このまま一緒に入る?」


「入りませんっ。それだけは無理です。」



と勢いよく離れると、クスクスと笑われた。



「じゃ先に入っておいで?ココア、淹れ直しておくね。」



冷めてしまったココアのカップを持ち、キッチンに向かった難波さんの背中に気持ちが溢れ出る。


……愛しています、難波さん。
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