冷徹上司の過剰な愛
次の日から、仕事終わりに病院へ向かい、面会時間ギリギリまでお母さんに寄り添い、帰ると残った仕事をやる…というルーティンができた。


もちろん休日は朝から病院へ。



「あのん……あのん?…あのんっ、」


「へっ!?呼んだ??」



ハッとし、顔を上げると舞子と瞳が絡んだ。



「…あのん。ちゃんと寝てる?」


「寝てる寝てる。全然寝てる。」


「クマがすごいよ?それに…なんかやつれた…?」


「え、そう?でも全然大丈夫。」


「……無理してるでしょ。」


「…無理しないと。こんな時だからこそ無理するよ。」



舞子の心配はとても有り難いけど、わたしなら大丈夫。…後悔するほうが嫌だから。


今わたしにできることはやっておきたい。



「いつでも頼ってよ?あのんの力になりたいから。」


「ん。ありがとう舞子。」



相変わらず舞子は優しいなぁ。


休憩時間になり、眠気覚ましがてら自販機にコーヒーを買いに行くと先客がいた。



「浬、お前ついに彼女できただろ?」



ん?この声は…難波さんの同期の人…?
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