冷徹上司の過剰な愛
「僕たち結婚するだろうし、そうなったら嫌でも会うことになるよね?」


「っ、……。」



確かにそうだけど…。



「あのんの気持ちが落ち着くまで待つよ。」



と頭を撫でてくれる難波さんに胸がぎゅっとなる。


あぁ。このまま時間が止まればいいのに。このまま難波さんとずっと一緒にいたい。



「…可愛いなぁ。早く僕だけのあのんにしたい。」


「っ、…可愛く、ないです。」


「あのんは知らないと思うけど、会社で評判良いんだよ。可愛い、って。ちょっと抜けてるところが男の心を掴むんだろうね。」



…んー…なんか嬉しくないなぁ。それにちょっと複雑ぅ。



「……すっごいイラつく。」


「え?…、」


「あのんをそういう目で見てる男がいることに。」



もしかして、だからあんな言い方したのかな?わたしを否定するような……。難波さん、嫉妬してくれた…?えへへ♪だとしたら嬉しい!


思わず顔もニヤついてしまう。


難波さんが嫉妬か〜……うわぁ…幸せぇ。



「…っはぁ。あのん早く退院して。」
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