冷徹上司の過剰な愛
「どうせあんたは浬の顔で選んだんだろ?」


「…違う…。確かに難波さんはかっこいい。だけど、それで選んだわけじゃない。難波さんの存在がもうわたしには必要だし、難波さんの為だったらなんだって「じゃ別れて?」


「え?…、」


「浬の為だったらなんだって出来る。そう思うなら別れて。あんたじゃ浬を幸せには出来ない。」


「………。」



わたしじゃ難波さんを幸せに出来ない…?


悔しいことに言い返す言葉が見つからない。



「……それでも別れないって言うなら…。」



そう言って近づいてきた弟さんに思わず後退りする。


っ、なに!?なんで近づくの…??


後退りすること数歩で壁にぶち当たってしまい、行き場を無くしたわたしは弟さんに捕まってしまった。



「俺さ、童顔の女嫌いなんだよね。それを武器にするだろ?女って。」


「っ、あの……。」


「まぁ、一つ褒めるとすれば……俺好みの体型ではあるかな。」



とエプロンの紐に手を掛けられ、簡単に解かれた。


これ…普通にやばい状況だよね…!?どうすれば…??考えろぉわたし!!



「そろそろ浬帰って来るだろ。俺とそういうことしてるところ見た浬はどう思うだろうね?」


「っ、……。」
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