冷徹上司の過剰な愛
え、逆に誰がいるの?難波さん以外いるはずないじゃん…?



「…結婚したら料理作らないとだし、そのためにも今のうちに習っておきたくて。」


「………。」


「黙っててすみません。だけど、驚かせたくて…料理上手になって、難波さんに喜んでほしかったんです…。」


「………。」


「っ、…難波さん?」



え、どうして何も言わないの?怒ってる…?


頭の中で色々考えていると、やっと難波さんが動いた。



「っ、…難波さん…?」



動いたかと思えばゆっくり抱きしめられた。



「ごめん。嬉しくて…。結婚の意識をしてるのは僕だけかと思ってたから……。ほら、あのんは優しいから。いつも僕に話しを合わせてくれてるのかな、って。」


「…そんなことないです。結婚……難波さんの奥さんになることが今の夢です。だから早く………迎えに来てください。」



そう言って背中に手を回すと、難波さんのぬくもりを感じ取った。


…幸せだなぁ。難波さんに抱きしめられるこの時間は特に幸せ。


とふんわり優しい気持ちになっていると、いきなり抱きかかえられ、そのままベッドまで運ばれた。
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