冷徹上司の過剰な愛
「……難波さん…が欲しい、です…。」



今すぐ難波さんが欲しい…早くきてほしい…っ。



「もっと僕を欲して…?あのん。」


「………挿れて…ほしい、です……っ、」


「可愛い…。たまんない。」



と口角を上げた難波さんだけど、どこか余裕がなさそうな表情に思わず見惚れる。


こんな表情を見れるのは滅多にないし、わたしだけが知っておきたい。


…これからもわたしだけが。


身体が繋がり、重なり合うと、わたしも難波さんも長くは持たなかった。



「僕の欲望のわがままに付き合わせてごめんね。」



満たされた身体を休めていると、そんなことを言われた。



「そのわがままだったらいつでも歓迎です。」


「…こんな話し引かれるかもしれないんだけど。僕、そこまで性欲が強いほうじゃないんだ。」


「え?そうなんですか?…っ、でもぉ……。」



それはちょっと信じ難い…。だって、あり得ない。会えばかなりの確率で愛し合うし、それが1回で済むこともあまりない。


だから……。



「…あのんを見ると、無意識に反応する。……触れたい、抱きたいって僕の身体が求めるんだ。こんなの初めてで、最初は自分に戸惑った。でも、こんな自分も有りかな、って今は受け入れてる。」



そう言って笑った難波さんのことを心底愛おしく思った。
< 204 / 230 >

この作品をシェア

pagetop