冷徹上司の過剰な愛
まだ2年ほど前の話しなのに、数年前のような錯覚。


あの頃は毎週末そんな生活してたなぁ。



「そういえば、資料役に立った?」


「あ、うんっ!すっごくね。ありがとう。」


「難波さんに合格貰えそう?」


「んー、それはどうだろう?また月曜日朝から呼び出しかもね。」


「…難波さん、蓮美には特に厳しいもんな?だからさ、蓮美の精神が心配。」


「大丈夫!もう慣れたし。心配無用〜。」



と笑って見せると、眉を下げた有馬。



「無理すんなよ?蓮美、無理してる時ほど笑うだろ。」


「え、そうだっけ?」



全然気づかなかった。有馬、わたしのことよく見てくれてるんだな〜。有り難い。


それからも他愛の会話をしながらアパートに着き、有馬とは別れた。


部屋に入るなり気づく…



「カーディガン返し忘れた…。」



ま、いっか。月曜日会社で返せばいいだけのこと。
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