冷徹上司の過剰な愛
「白鳥さん、お疲れ様です。ちょうどランチ帰りです。」



と有馬を見ると、優しく微笑んでくれた。



「そう。確か2人は同期だったかしら?」


「ご存知なんですか?」


「えぇ、まぁ。難波君に全部聞いてるから。」



難波君………そういう呼び方し合う仲なんだ?それに全部聞いてるって、そんなに頻繁に会ってるんだ?


チラッと難波さんに瞳を向けるも、それが絡むことはなかった。



「そうだ。今度難波君交えて食事でもどうかしら?蓮美さんのこと色々知りたかったの。」


「…はい。是非!」


「ほんと?良かったぁ。そういうことだから、難波君が仕切ってね?全部任せるから。」



そう言った白鳥さんとは瞳を絡ませる難波さん。


わたしのことはちっとも見てくれないじゃん。…なんで?



「あ、お店はこの前行ったところがいいんじゃない?個室付きでご飯も美味しかったし。どうかな?」


「じゃあのお店を予約しておきます。」



…何その会話……わたしの前で平気でできちゃうんだね。


……聞きたくない。これ以上2人のことを見るのはしんどいよ。
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