冷徹上司の過剰な愛
そして数日後、わたしは"あのお店"というところに来ていた。


わたしの前に座るのは難波さん。その隣に白鳥さん。


そしてこの席にはもう1人…、



「月島です。蓮美さんとはこれから関わる機会が増えると思うのでよろしくお願いします。」



月島優ーーー


月島さんは白鳥さんの部下で、どうやらこの4人で食事をするらしい。


……早速だけど帰りたい。舞子や有馬が居てくれたら心強かったのになぁ。この場にわたし1人はちょっと無理があるような…?



「蓮美さんって呑めるかしら?」


「あ、はい。少しだけですけど…。」


「月島君も呑めたよね?今日は打ち解けるのが目的だから、呑んで楽しもう?」


「はい…。」



打ち解けるって…そんなのどうでもいい。


どうでもいいから早くこの場から抜け出したい。


そんな気持ちで乾杯したからか、お酒を美味しく感じられず……お箸だけが止まらない。



「蓮美さんって結構食べるんですね?細いのに。」


「全然細くないですよ。最近食べてばっかりなので太る一方です。そろそろダイエットしないと、とは思ってるんですけどなかなか…。」
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