冷徹上司の過剰な愛
それからお互いお風呂に入り、わたしに断りを入れた難波さんはパソコンと向き合っている。


本当に今日中に終わらせないといけない仕事があるみたい。


ところでわたしは何しよう…?スマホ?いや、でも難波さんが仕事をしている側でスマホは触れないよね。


ソファに座ったまま、ただジーっとするだけ。


そんなわたしを見兼ねたのか、急にパソコンを閉じた難波さんにビクッとする。



「やーめた。」


「え?、」


「あのんが寂しそうだから。」


「大丈夫ですよ?続けてくださいっ。」


「いいよ。もうほぼ終わったみたいなもんだし。」



隣にやって来た難波さんからは、白鳥さんの匂いがしない。その代わり、難波さんのいつもの匂いがする。



「あのんに彼氏は居ないんだって?」


「え?…っ、」


「そう答えてた。」


「あれはそう言わないと…。」


「居る、って言えば良かったのに。誰とまでは聞かれないだろうし。」


「……ごめんなさい…。」
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