冷徹上司の過剰な愛
実は今週末、高校の同窓会がある。行くか悩んだけど、舞子に背中を押されたこともあり、出席に丸をしたんだけど…



「大丈夫だよ。元カレなんて時効じゃん?」


「そうだけど……、」


「あのんには今あんなに素敵な彼がいるんだもん。胸張って行ってきな?」



あんなに素敵な彼…


わたしを怒鳴る彼氏だけどね。



「でも同窓会ってさ?何があるか分かんないよねぇ。同窓会きっかけで寄りを戻すカップルとか多いじゃん?」


「っ、……ないない。」


「もちろんあのんはダメだよ?難波さんがいるんだから。」


「わ、分かってるよぉ。」



と難波さんに視線を向けると珍しく目が合ってしまい、咄嗟に逸らした。


仕事、仕事っ!


仕事しないとまた叱られちゃう。


それからは真面目にパソコンと向き合い、昼休みに入ると舞子とランチしに会社を出た。


この時間が1日の中で一番好きな時間。


気兼ねなく舞子とランチできるこの時間は幸せの何ものでもない。
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