冷徹上司の過剰な愛
化粧直しをし、トイレから出ると、なぜか大和が待っていた。



「っ、大和…?」


「…ちょっと外出ない?」


「え?…、」


「そんな警戒しなくても何もしないって。ほら行くぞ。」



そう言った側から、すでに手握られてるんだけど…?何もしないなんて嘘……。



「大和、手……わたし彼氏いるから。」


「……どんな奴?」


「え?、」


「だからその彼氏。どんな奴?」


「どんなって………優しい人、だよ?」



仕事中は鬼だけどね。



「あのんはそいつのこと好きなの?」


「っ、……。」



好き…?わたしは難波さんのこと、どう思ってるんだろう?上司じゃなかったら、好きって言えたのかな。
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