冷徹上司の過剰な愛
ごめんなさい煌さん…これ以上は無理だよ。



「蓮美は帰れ。明日の資料に不備がないかチェックしてもらわないと。朝から蓮美の相手は体力使うから。」



……っ、………何それ。なんで?…なんでそんなに冷たくするの?なんで…?


悔しさ、憎さ、情けなさ…


色んな感情が入り混じり、何も言うことなくその場から去った。


…大嫌い!難波さんなんてもう知らないっ。


家に着く頃には涙で顔面崩壊。そんな自分を鏡で見ては凹んだ。


もちろんその日、難波さんから連絡がくることもなかった。


次の日、重たい足取りで出社すると、早速難波さんのお呼び出しが。



「…お呼びですか?」


「……昨日、無事に帰れた?」



作業をしながら、周りに聞こえない声でそんなことを聞かれる。



「………。」



本当は心配なんてしてないくせに。帰れって言ったのは難波さんだ。なのになんでそういうこと聞くの?


どこまでわたしの気持ちを揺らがすつもり?
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