僕たちの関係「共犯者」
何故か、空は心の中でそんな風に考えていた。まだ話をしている結月から目を離すことができず、心臓はドクドクと空に音を届けていく。まるで運動をした後のように、空の心臓は激しく動いていた。
(苦しい……だけど、苦しくない……)
結月の話が終わった時、空は校長先生の時にはしなかった拍手を彼女に送った。手が痛くなるほど叩き、結月を見つめる。
「素敵な挨拶だったよ!!ありがとう!!」
恥も何もかも忘れ、空は叫んでいた。生徒や先生たちの視線が突き刺さる。だが、彼は気にすることなく結月に手を振った。壇場から降りて自分の席へ戻ろうとしていた結月と目が合う。また、胸がギュッと苦しくなった。
それから少し経ち、体育祭も終わった五月のこと。退屈な世界史の授業が終わり、空はグッと体を伸ばす。
「やっと昼休みだ〜」
昼休みの生徒の過ごし方は、日本屈指の進学校なので春休みも勉強というわけではない。もちろん勉強をしているメガネをかけたガリ勉風の生徒はいるものの、友達とお弁当を食べたり、スマホを触ったり、先生に授業のわからないところを質問しに行く生徒もいる。
(苦しい……だけど、苦しくない……)
結月の話が終わった時、空は校長先生の時にはしなかった拍手を彼女に送った。手が痛くなるほど叩き、結月を見つめる。
「素敵な挨拶だったよ!!ありがとう!!」
恥も何もかも忘れ、空は叫んでいた。生徒や先生たちの視線が突き刺さる。だが、彼は気にすることなく結月に手を振った。壇場から降りて自分の席へ戻ろうとしていた結月と目が合う。また、胸がギュッと苦しくなった。
それから少し経ち、体育祭も終わった五月のこと。退屈な世界史の授業が終わり、空はグッと体を伸ばす。
「やっと昼休みだ〜」
昼休みの生徒の過ごし方は、日本屈指の進学校なので春休みも勉強というわけではない。もちろん勉強をしているメガネをかけたガリ勉風の生徒はいるものの、友達とお弁当を食べたり、スマホを触ったり、先生に授業のわからないところを質問しに行く生徒もいる。