幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない


2日目は温泉街の散策を楽しんだ。

お土産もたくさん買って、食べ歩きも満喫した。
その日はホテルから1番近い温泉施設で入浴後、湯冷めしちゃう!とか寒い!とか言いながらホテルに戻り、一日が終わる。

最終日は観光地を巡り、旅行は幕を閉じた。




いつもの日常は変わらずに訪れる。
資料庫に入っていたほとんどのものは処分され、壊れた鍵付きのドアは撤去された。
廊下から一続きになった元資料庫は、自販機と長椅子が設置されてプチ休憩所に変わった。

三郷くんは会社を辞めた。
クビとか、西園寺が物騒なことをしたのではなく、もともと辞めるつもりだったらしい。

会社を辞める前に、高嶺の花と関係を持って優越に浸りたかったとか…風の噂でそんなことを聞いて、貴晴さんはひくひくと頬を引きつらせていた。
力の籠った拳と落ち着いてもらうのが大変だった。
< 105 / 126 >

この作品をシェア

pagetop