幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない
「一椛はテンション上がるとうるさいよな」

「そういうこと言う! 貴晴さんが、いっつも冷静すぎるんだよ」

「一椛と一緒にいたら、毎日楽しそうだなって意味だ」

「ほんとかなぁ」

「ほんとほんと。 ほら、夕飯何にするか決めるぞ」

なんだか話をそらされた感…
でもまあ、いっか。
貴晴さんが楽しそうだから。


お肉が食べたいと双方意見が合致したため、貴晴さん行きつけの本格ビストロのお店のテイクアウトをすることになった。

便利なもので、ネットで注文を済ませると、受け取り可能になった頃にメールが届くのだ。

お店が新居のマンションからさほど遠くない場所にあるため、私たちは徒歩で向かうことにした。
< 29 / 126 >

この作品をシェア

pagetop