幼馴染は、政略妻を愛したくてしょうがない
「子供の頃、一椛と商店街を通るとコロッケとか野菜とか果物とか。いろいろもらっただろ。随分可愛がられていたよなぁ」
「それは貴晴さんもじゃない? コロッケ屋のおじちゃんにいつも勉強見てもらってたよね。私も一緒に。おかげで私たち、学年は違ったけど、中学高校はトップを譲らなかったもの」
五つ離れているので、一緒に通った訳ではないけれど、同じ中学、高校の先輩後輩でもあるのだ。
「そういえば、そうだったな」
「元気かな、おばさんも」
「今度行くか。ついでに実家にも顔だそう」
「実家の方がついでなのね」
貴晴さんと結婚する時、挨拶という名の雑談を玄関先でしたきりになっていたし、いいかもしれない。
「ああ、そろそろ両家で食事会しないとな。親父がまだかまだかってうるさい」
「そうねえ。四宮も楽しみにしてるよ。あの人たちは普通に友人に会えると思ってる節があるわ」
「まあ、実際はただの団欒になるだろうな」
「あんまり堅苦しいのは疲れるし、それくらいでいいかも」
うん、家族ぐるみの付き合いだとこの辺りが楽でいいよね。
「それは貴晴さんもじゃない? コロッケ屋のおじちゃんにいつも勉強見てもらってたよね。私も一緒に。おかげで私たち、学年は違ったけど、中学高校はトップを譲らなかったもの」
五つ離れているので、一緒に通った訳ではないけれど、同じ中学、高校の先輩後輩でもあるのだ。
「そういえば、そうだったな」
「元気かな、おばさんも」
「今度行くか。ついでに実家にも顔だそう」
「実家の方がついでなのね」
貴晴さんと結婚する時、挨拶という名の雑談を玄関先でしたきりになっていたし、いいかもしれない。
「ああ、そろそろ両家で食事会しないとな。親父がまだかまだかってうるさい」
「そうねえ。四宮も楽しみにしてるよ。あの人たちは普通に友人に会えると思ってる節があるわ」
「まあ、実際はただの団欒になるだろうな」
「あんまり堅苦しいのは疲れるし、それくらいでいいかも」
うん、家族ぐるみの付き合いだとこの辺りが楽でいいよね。