すずらんに幸あれ!
でもまあ、母の友達の子どもだし、相手も女の子で少し安心した。
一緒に家に帰ったり、ご飯作ったり、お出かけしたり、恋バナもしちゃったりして。
年も1つ下ってお母さんが言っていたから、話も合うはず。
同居人となるスズちゃんが家に来る日が今から待ち遠しい。
「蘭〜次体育だよ〜」
頬が緩みそうになるのを必死に隠していると、友達のめるちゃんがひょこっと顔を覗き込んできた。
「めるちゃんっ!今日もかわいいね!!」
「うん、知ってる〜。…ってか、このやりとり今日で3回目〜」
「毎日褒めてくれるのは嬉しいけど〜」とめるちゃんは目を細めて可憐な笑みを私に向けてくれた。
こちらの美少女は、めるちゃんこと月ヶ瀬 萌瑠ちゃん。
黒髪ベースにピンクと紫のツートンインナーカラーでツインテールが特徴の女の子。
めるちゃんとは、中学からの親友である。
「来週の日曜日に例の同居人が来るんだ〜」
「そうなんだ。じゃあ、お泊まり会とか、気軽に蘭の家に遊びに行けなくなるねぇ…」
「えー、スズちゃんがいてもお泊まり会しようよ〜」