まあ、食ってしまいたいくらいには。



そのあとは、荷物の片付けをしたり、ほの空ちゃんとメールのやりとりをして時間を潰した。


ちなみに生徒会に入ったことはまだ誰にも言ってない。

ほの空ちゃんにさえも、というか友だちほの空ちゃんしかいないんだけど。


だって、なんて言えばいいかわかんないし……。


生徒会に入る心の準備はできたけど、全校生徒の女の子を敵に回す覚悟はできてないよ。


なんとか穏便にならないものか……。




「みんなに好かれるのって、やっぱり難しい?」



ベッドサイドに置いていたぬいぐるみを抱きしめながら、誰にともなくつぶやいた。


小さいときからずっと大事にしてきたそれは、もはやわたしのいちばんの宝物といっても過言ではなく。


こういうとき何度も励まされてきたんだ。



……たまに、ちょっと話しかけたりもする。


でもいいもん、わたししか見てないし。




「っと、そろそろお風呂いかなきゃ!」


呑気に過ごしてる場合じゃない!

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