丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
凱吾「はぁ…鈴嶺、今からその女を呼んで?
○○のファミレスに来いって」
鈴嶺「え?」
凱吾「僕が話すから」
そして………凱吾と鈴嶺は、佐木の運転でファミレスに向かった。
ファミレスに着くと、サヤが席に座って待っていた。
サヤ「鈴嶺!」
鈴嶺「あ…サヤちゃん…
突然、ごめんね…」
サヤ「ううん!」
凱吾「お前か、僕の鈴嶺を利用したクズは…!!」
サヤ「え……」
鈴嶺「が、凱くん!!そんな言い方……」
凱吾「鈴嶺。
鈴嶺は“友達だから”力になりたかったんだろ?
でもね。
“本当の友達なら”金を貸せなんて言わないんだよ?」
鈴嶺「え……」
凱吾「例えば、杏樹なら……
例えどれだけ金に困っても、鈴嶺に“貸してくれ”なんて言わない。
それくらい、金は怖いモノ。
それを何に使うかも、返済期間も何も告げずに“ただ、貸してくれ”なんて、そんな人間のどこを信用しろって言うの?」
鈴嶺「………」
そして凱吾は、サヤに向かって分厚い封筒を放り投げた。
サヤ「え……」
凱吾「30万だ」
サヤ「え?え?
い、良いんですか?」
凱吾「この30万は、お前にくれてやる」
サヤ「え?」
凱吾「だから!
“貸す”のではなく“あげる”ってことだ」
サヤ「え?でも…それは……」
凱吾「なんだ?
すぐに全額、返せる宛てでもあるのか?」
サヤ「いえ…」
凱吾「だいたい、なんで鈴嶺なんだ?
結婚するんだろ?
だったら、婚約者に借りろよ!!」
サヤ「その婚約者が、借金で困ってて……」
凱吾「だったらなぜ、その婚約者が頭を下げに来ない?
百歩譲って鈴嶺に借りに来るにしても、二人で頭を下げに来るのが筋だろ?
お前のやることなすこと全てが無責任で、勝手だ。
だからお前は、信用できないんだ」
サヤ「ごめんなさい…」
凱吾「とにかく、これはやる。
その代わり、鈴嶺とは縁を切ってもらう。
今後一切、鈴嶺に関わるな」
サヤ「え……」
鈴嶺「え!?凱くん!それは……!!!」
凱吾「鈴嶺、僕は鈴嶺を傷つけたくないんだ……!
わかって?」
瞳を濡らし、凱吾に掴みかかる鈴嶺。
凱吾はそれを諭すように、鈴嶺に優しく言い聞かせた。
鈴嶺「でも…!!」
凱吾「だったら、こいつに決めてもらお?」
鈴嶺「え?」
凱吾「お前が選べよ。
鈴嶺との友人関係を続ける代わりに金を受け取らないか、この金を持って鈴嶺との縁を切るか。
……………なんなら、この金を倍にしようか?」
そう言って同じ厚みの封筒を、封筒の上に重ねた。
サヤ「………」
サヤは、目の前の封筒を見つめていた。
○○のファミレスに来いって」
鈴嶺「え?」
凱吾「僕が話すから」
そして………凱吾と鈴嶺は、佐木の運転でファミレスに向かった。
ファミレスに着くと、サヤが席に座って待っていた。
サヤ「鈴嶺!」
鈴嶺「あ…サヤちゃん…
突然、ごめんね…」
サヤ「ううん!」
凱吾「お前か、僕の鈴嶺を利用したクズは…!!」
サヤ「え……」
鈴嶺「が、凱くん!!そんな言い方……」
凱吾「鈴嶺。
鈴嶺は“友達だから”力になりたかったんだろ?
でもね。
“本当の友達なら”金を貸せなんて言わないんだよ?」
鈴嶺「え……」
凱吾「例えば、杏樹なら……
例えどれだけ金に困っても、鈴嶺に“貸してくれ”なんて言わない。
それくらい、金は怖いモノ。
それを何に使うかも、返済期間も何も告げずに“ただ、貸してくれ”なんて、そんな人間のどこを信用しろって言うの?」
鈴嶺「………」
そして凱吾は、サヤに向かって分厚い封筒を放り投げた。
サヤ「え……」
凱吾「30万だ」
サヤ「え?え?
い、良いんですか?」
凱吾「この30万は、お前にくれてやる」
サヤ「え?」
凱吾「だから!
“貸す”のではなく“あげる”ってことだ」
サヤ「え?でも…それは……」
凱吾「なんだ?
すぐに全額、返せる宛てでもあるのか?」
サヤ「いえ…」
凱吾「だいたい、なんで鈴嶺なんだ?
結婚するんだろ?
だったら、婚約者に借りろよ!!」
サヤ「その婚約者が、借金で困ってて……」
凱吾「だったらなぜ、その婚約者が頭を下げに来ない?
百歩譲って鈴嶺に借りに来るにしても、二人で頭を下げに来るのが筋だろ?
お前のやることなすこと全てが無責任で、勝手だ。
だからお前は、信用できないんだ」
サヤ「ごめんなさい…」
凱吾「とにかく、これはやる。
その代わり、鈴嶺とは縁を切ってもらう。
今後一切、鈴嶺に関わるな」
サヤ「え……」
鈴嶺「え!?凱くん!それは……!!!」
凱吾「鈴嶺、僕は鈴嶺を傷つけたくないんだ……!
わかって?」
瞳を濡らし、凱吾に掴みかかる鈴嶺。
凱吾はそれを諭すように、鈴嶺に優しく言い聞かせた。
鈴嶺「でも…!!」
凱吾「だったら、こいつに決めてもらお?」
鈴嶺「え?」
凱吾「お前が選べよ。
鈴嶺との友人関係を続ける代わりに金を受け取らないか、この金を持って鈴嶺との縁を切るか。
……………なんなら、この金を倍にしようか?」
そう言って同じ厚みの封筒を、封筒の上に重ねた。
サヤ「………」
サヤは、目の前の封筒を見つめていた。