丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
五人の同窓会
今日は、凱吾達の中学の同窓会。

宗匠「━━━うん、うん。
わかった。
先、行っとくわ!」

宗匠が通話を切る。

紀信「凱吾、なんだって?」
宗匠「鈴の準備が遅くなって、少し遅れるんだと!」
杏樹「……ったく…鈴嶺ったら!」

宗匠「先行っとくぞ!」
紀信・杏樹「はーい!」


三人は、一足先に会場であるホテル一階のパーティー会場へ向かった。

「おっ!宗匠?」
「宗匠だー!」

宗匠「おぅ!久しぶり!」

「久しぶりだなー!
紀信と杏樹も!」
「あれ?
凱吾と鈴嶺は?」

「伝説の五人、集まらねぇのー?」

紀信「二人は、少し遅れるみたいなんだ!」

「そっか!
…………あ、実和…残念だな……」

杏樹「そうね……」

「実和の追悼もしようって思ってるんだ!」


「━━━━━えーと、みんな飲み物持ってる~?」

「「「はぁーい!」」」

「まだ、来てない人もいるけど……
先に始めまーす!
まずは!みんな。松平 実和のこと、知ってるよな?
控え目でおとなしいけど、頭が良くて、しっかりした女子だった!
みんなで、実和を偲ぼう!
…………献杯!!」

「「「献杯……!」」」



「━━━━━なぁ!鈴嶺ちゃんはー?」
「鈴嶺ちゃん来ないのー?」

宗匠「だからぁ!遅れてくるっつうの!」
紀信「鈴嶺は、人気者だね!」

杏樹「そりゃあね!あの容姿と性格だもん!」


「杏樹~鈴嶺はー!」
杏樹「少し遅れるみたいなの!」

「杏樹~」
「鈴嶺ちゃんはー?」

宗匠「あーもー!!
お前等ーーー!
“鈴嶺”“鈴嶺”うっせーんだよ!!?
もうすぐ来るんだから、大人しく待ってろ!!」

「宗匠、嫉妬してんの?(笑)」
「プッ!!
ほら!鈴嶺ちゃんは、可愛い可愛い妹みたいなもんだもんなぁー(笑)」

宗匠「チゲーよ!
お前等が、うっせーんだ!!」

「じゃあ、凱吾くんは?」
「そうよ!凱吾くんもいないじゃん!」

宗匠「だからぁ!!」

紀信「凱吾と鈴嶺は、二人で遅れてくるんだよ!
みんなは知らないんだから、宗匠怒んないでよ!」

「え?二人で?」
「え?え?なんか、それ……」
「怪しい~(笑)」

杏樹「二人、先月結婚したのよ!」

「「「…………え?
えーーーーーー!!!!?」」」

杏樹「ほら!」

杏樹が、みんなにスマホで撮った写真を見せた。
凱吾と鈴嶺の結婚式の写真だ。

そこには二人が寄り添い、仲良く写ってる写真が映し出されていた。
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