丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
凱吾「は?」

住江「佐木さん、気の抜ける時がないんです」
住江は、ここ一週間一緒に過ごしての事を話した。

凱吾「………」

住江「僕がこんなこと言うの、ありがた迷惑だと思うんですが………」

凱吾「そうだな」

住江「でも、佐木さんだって自分の為に時間を使う日があっても良いと思うんです」

凱吾「いいよ」

住江「え?」

凱吾「だから、僕は構わない。
佐木に連絡しないようにすればいいだけだ。
鈴嶺と二人っきりで過ごせるし、別に問題ない」

住江「ありがとうございます!
……………良かったぁ……
それで、この事は佐木さんには言わないでください。
あと、凱吾様から“ちゃんと休むように”話して頂けますか?
きっと……凱吾様から言わないと、聞かないと思うので……」

凱吾「わかった。
━━━━━━ただ……」

住江「え?」

凱吾「お前のその思いやりは“ありがた迷惑”だと言うことを忘れるなよ?」


住江「え━━━━━」




次の休日。

住江「━━━━━おはようございます!」
住江が起きてリビングに向かうと、スウェット姿の佐木が朝食の準備をしていた。

佐木「おはようございます」

住江「今日、休みですよね?」

佐木「はい。凱吾様に“たまには休め”って言われて………」

住江「そうなんですね!
じゃあ…飲みに行きません?」

佐木「え?飲みにですか?」

住江「はい!休みなんですから、昼から飲んでも良いと思いますよ?」

佐木「でも万が一、お嬢様や凱吾様に何かあったら━━━━━━」
住江「佐木さん!!」

佐木「え?」

住江「“休み”とは、そうゆうことも考えないことですよ?」

佐木「そう…ですよね……」

住江「ね?行きましょ?」

佐木「………フッ…」
微笑み言った住江に、佐木は噴き出して笑う。

住江「え?佐木さん?」

佐木「お優しいんですね!」

住江「え?え?」

佐木「こんな言葉、失礼でしょうが……
住江さん、女の子みたいです(笑)
恋人には、そのように甘えるのですか?(笑)」

住江「あ…いや…//////」


佐木「ありがとうございます!
では、せっかくなので羽を伸ばします!」

佐木はクスクス笑いながら、住江に言ったのだった。
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