丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
態度、声色、仕草、表情……全てに。

こんな甘い凱吾は、見たことがない。
別人としか思えない凱吾の姿を、二人は固まって見ていた。


凱吾『じゃあ、僕がこの崩れた方食べるよ!』

鈴嶺『それはダメ!!』

凱吾『どうして?』

鈴嶺『凱くんには、完璧なのを食べてもらいたい!
もちろん、凱くんが作るよりヘタだけど……
でも、お仕事毎日一生懸命頑張ってる凱くんに、できる限り癒されてほしいから!』

凱吾『………ったく…ほんと、敵わないなぁ』

鈴嶺『え?』

凱吾『僕は、鈴嶺のそうゆうところが大好きなんだ!』

鈴嶺『え?え?』

凱吾『世間知らずで、警戒心がない。
でも可愛くて、純粋で、真っ直ぐで、他人思いで、一生懸命。
そうゆうところだよ!』

鈴嶺『……/////私…も…/////』

凱吾『ん?』

鈴嶺『凱くんが大好き!』
抱きつくと、凱吾も愛おしそうに抱き締めた。


食べ始めて、凱吾は『美味しい!』と言って嬉しそうに食べていた。

凱吾と鈴嶺は、時折見つめ合って、微笑み合って、凱吾が鈴嶺の頭を撫でたりしていた。

夕食の時間でさえも、二人にかかれば熱く甘い空間になってしまう。

夕食後一緒に片付けて、ソファに並んで座った凱吾と鈴嶺。
凱吾が隣に座った鈴嶺の手を掴んで、指を絡めて握った。

その手にキスをして、鈴嶺の頬や額にもキスをし始める。
鈴嶺「ん…/////」

凱吾「可愛い…鈴嶺は可愛いな…/////」
反対の手で鈴嶺の口唇をなぞると、口唇にキスをした。
何度か啄んで、深くなる。

それを見ているカナとモトミは、変な動機がしてきて顔を赤らめた。

凱吾『鈴嶺。今日の女子会どうだった?』
鈴嶺『楽しかったよ!』

凱吾『何処で、何を食べた?』
鈴嶺『んーと…駅の近くにあるイタ飯屋さんで、パスタとかピザとか!ちょっとしたカルパッチョも。
あ!あと、ティラミスも!』

凱吾『そんなに?(笑)
鈴嶺はそんな沢山食べれないでしょ?』

鈴嶺『フフ…みんなでシェアしたの~
シェアセットってゆうのがあって、それを!』

凱吾『そっか!』

鈴嶺『それでね!カナちゃん、恋人さんが出来たみたいなの!』

鈴嶺は、凱吾に“何でも”話す。
包み隠すこともなく、本当に“全て”
真っ直ぐに、その日あったことを話す鈴嶺。
鈴嶺のことは全て把握しておきたい凱吾にとって、それは安心材料なのだ。

カナ「凄いね…(笑)あったこと全部、話すんだね(笑)
フフ…まぁ、鈴嶺は“隠す”なんてできないもんね(笑)」
モトミ「………」


凱吾『へぇー
他には?』

鈴嶺『他には……あ…/////
な、内緒!』

凱吾『どうして?』

鈴嶺『は、恥ずかしいから……//////』

凱吾『え?ダメだよ、教えて?
鈴嶺のことは、全部知りたい!』

凱吾の顔がグッと近づき、口唇が重なりそうになる。
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