放課後のBLUES
見上げるほどの長身。
前髪で目元がすっぽり隠れている。
こんな歌手いたなあ。
すごく有名な。
琵琶法師みたいな……玄米みたいな……
って、今はそんなこと考えている場合ではなく……!
一人称が『俺様』の人間、三次元で初めて会ったよ。
そしてハッキリと『殺すぞ』って言った。
「なんだテメェ」
「3秒以内に視界から消えろ」
ケンカしないでください。
せめて表でお願いします。
「消えるのはテメェだろうが」
もうすべてを投げ出して逃げていいかな。
こんな状況で真面目に働いてる方がおかしくない?
「そうか」
長身男が前髪をかきあげる。
「殺されたいらしいな」