放課後のBLUES
#07 彼の正体



#07 彼の正体



「ねえヒナちゃん。最近ガラの悪い客、減ったと思わない?」



堂々と遅刻してきたタカシマさんから問いかけられる。


しれっと“ヒナタちゃん”から“ヒナちゃん”呼びに変わっているが、ツッコまないでおく。



「たしかに……」

「なんでかな〜」

「わかりません」



わたしも同じこと思っていましたが、今はそんなことより、はやく制服に着替えてくれませんかね。



「表にいるの。ヒナちゃんの知り合い~?」

「……ハイ」



ハルキさんが迎えに来てくれている。

だから、はやくあがりたい。



さあ、ただちに着替えてきてください。



「ふーん。ヒナちゃんにも春が来たんだねえ。相手いくつ? 年上でしょ?」



いいから、さっさと交代しろや!

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