死体写真
「今朝、俺のところにも来た」


簡潔に説明してスマホ画面にメールを表示させる。


メールに本文はなく、不吉な写真が添付されているだけだった。


なんで呪いのメールが裕之にまで!?


今まで散々調べてきたからその答えは知っているはずなのに、思わず問いかけねばならなかった。


裕之は何も関係ないはずだ。


殺すのなら、○○高校のイジメに加担した生徒たちのはずだ。


それなのに!


メールはランダムにターゲットを選ぶ。


最初こそ一番にくい相手に届いたかも知れないが、その後はイオリとは関係のない人たちの間に広がっていった。


それはイオリが意味なくイジメられたことと関係している。


理不尽な仕打ちをイオリはこの呪いにかけたのだ。


写真の中で裕之は車にはねられた後のようで、道路に倒れて血まみれになっている。


見ているのもしんどくなるような写真だった。


「ごめんな結。先に、俺にメールが届いて」


諦めたような声色にハッとして顔をあげた。


裕之は青ざめているが、かすかに微笑んでいる。


「な、なに言ってるの? 絶対に助かるから!」

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