死体写真
「あぁ、確かいたと思うけど、それがどうかしたのか?」


「その子のこと、和も知ってるの?」


私の質問に和は左右に首を振った。


「いや、知らない。ただ、先月くらいにあいつすごく落ち込んでてさ、なにかあったのか聞いたんだ。そしたら、友達が死んだって言って泣き出してさ。よく話を聞いてみたらその友達は隣町の子で、明日葬儀なんだって言ってた」


隣町の友達が、死んだ。


私はゴクリとツバを飲み込んだ。


ここまでは自分たちが想像した通りの展開だ。


アコには隣町に友人がいて、そしてその子も死んでいる。


おそらく、メールを受け取って死んだんだ。


「変なこと聞くけど、その亡くなった子って自殺だった?」


和が驚いたようにこちらを見てそれから「わからない」と、答えた。


「さすがに、そんなことまで聞けねぇだろ」


「そうだよね、ごめん」


和はなぜアコの友人が死んだのか詳細は知らないようだ。


それならもうこれ以上の詳細は聞き出すことはできないかもしれない。


そう思ったときだった。


「すごく仲が良いんだって、プリクラをもらったことがあるけど、自殺するようなタイプにはみえなかったけどな」
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