死体写真
男子生徒からの指摘された意味がわからなくて加菜子がまばたきを繰り返す。
「外部者が学校に入るときには証明書をもらうはずだ。首からさげるタイプの紐がついてる」
「それはっ……」
咄嗟に口を開くが適切な言い訳が思い浮かんでこない。
証明書があるなんて考えてもいなかった。
黙り込んでしまった私達に男子生徒は鋭い視線を向ける。
「お前達栗原の住所を聞いてどうするつもりなんだ?」
クリちゃんの名字は栗原というらしい。
こんな状況だけれど、少しだけヒントになる情報を得ることができた。
「本当に受付を通ってきたのか? 不法侵入じゃないのか?」
一歩前に出て詰め寄る男子生徒に和が歯ぎしりをする。
そんなにうまくいくとは思っていなかったけれど、これ以上ここで粘っていれば警備員を呼ばれることになりかねない。
不法侵入がバレれば飯沢高校へ連絡が行き、動きづらくなってしまう。
ここは素直に退散したほうがよさそうだ。
「ご、ごめんなさい!」
私は男性とへ向けて頭を下げると、和の腕を掴んで3組から逃げ出した。
和はまだなにか言いたげにしていたが、グッと唇を引き結んで高校を辞したのだった。
「外部者が学校に入るときには証明書をもらうはずだ。首からさげるタイプの紐がついてる」
「それはっ……」
咄嗟に口を開くが適切な言い訳が思い浮かんでこない。
証明書があるなんて考えてもいなかった。
黙り込んでしまった私達に男子生徒は鋭い視線を向ける。
「お前達栗原の住所を聞いてどうするつもりなんだ?」
クリちゃんの名字は栗原というらしい。
こんな状況だけれど、少しだけヒントになる情報を得ることができた。
「本当に受付を通ってきたのか? 不法侵入じゃないのか?」
一歩前に出て詰め寄る男子生徒に和が歯ぎしりをする。
そんなにうまくいくとは思っていなかったけれど、これ以上ここで粘っていれば警備員を呼ばれることになりかねない。
不法侵入がバレれば飯沢高校へ連絡が行き、動きづらくなってしまう。
ここは素直に退散したほうがよさそうだ。
「ご、ごめんなさい!」
私は男性とへ向けて頭を下げると、和の腕を掴んで3組から逃げ出した。
和はまだなにか言いたげにしていたが、グッと唇を引き結んで高校を辞したのだった。