死体写真
まるで濡れ雑巾で背中を下から上へと撫でられたような不快感。
消したわけじゃないのに消えたメール。
ターゲットが死んだから、他の場所へ移動した。
その考えが頭をよぎり、慌てて左右に首を振った。
私達では考えられない電波の世界を自由自在に行き来して人を殺めて回る呪いのメールなんて、ありえない。
最後にアキナちゃんのスマホのアドレス帳にアコの名前がしっかり登録してあることを確認した。
友人同士だ。
当然のようにそこにアコの名前は登録されていて、思わず苦い顔になった。
これ以上の収穫はもうないだろうと栗原家を辞そうと立ち上がったときだった。
「そういえばあの子、まだちょっと変なことを言ってたわ」
「変なことですか?」
なんでもいい。
聞けることがあるのなら全部聞いておきたかった。
「えぇ。『メールに返信できる方法がある。そうすれば助かるらしいけど、返信する方法がわからない』とかなんとか」
白い頬に手を当てて必死に思い出そうとする女性。
私達はまた目を見交わせた。
あのメールに返信しようとしても、すぐにできなくなっていた。
それは捨てアドレスを使っているからだろうと、私達は思い込んだのだ。
だけど、違うのかもしれない。
消したわけじゃないのに消えたメール。
ターゲットが死んだから、他の場所へ移動した。
その考えが頭をよぎり、慌てて左右に首を振った。
私達では考えられない電波の世界を自由自在に行き来して人を殺めて回る呪いのメールなんて、ありえない。
最後にアキナちゃんのスマホのアドレス帳にアコの名前がしっかり登録してあることを確認した。
友人同士だ。
当然のようにそこにアコの名前は登録されていて、思わず苦い顔になった。
これ以上の収穫はもうないだろうと栗原家を辞そうと立ち上がったときだった。
「そういえばあの子、まだちょっと変なことを言ってたわ」
「変なことですか?」
なんでもいい。
聞けることがあるのなら全部聞いておきたかった。
「えぇ。『メールに返信できる方法がある。そうすれば助かるらしいけど、返信する方法がわからない』とかなんとか」
白い頬に手を当てて必死に思い出そうとする女性。
私達はまた目を見交わせた。
あのメールに返信しようとしても、すぐにできなくなっていた。
それは捨てアドレスを使っているからだろうと、私達は思い込んだのだ。
だけど、違うのかもしれない。