虹色のバラが咲く場所は
141話 ナンパ
「ねぇ次は遊覧船乗ろうよ」
「あのさ、紗南。そろそろお昼にしない?」
あれからアトラクションを乗っては移動してを繰り返している。
スマホの時間は12時をとっくに過ぎている。
時間を紗南に見せると
「確かにそうだね」
と納得してくれて近くのレストランへ
私はミートソースパスタとサラダのセット、
紗南はハンバーグプレート。
「そういえば舞、Rainbow Roseの活動ってどんな感じなの?」
ちょうど口直しに水を飲んでいる時紗南は
手を止めて聞いてきた。
「まぁ活動の幅は増えたかな。
Rainbow Roseより個人の活動の方が
多くなってきた気がする。
「そっか、あのさ舞。私、アイドルに
なったんだ」
「・・・ん?」
思わず手を止めた。
「と言ってもどこかの事務所に所属した
わけじゃないんだ。入学して部活の勧誘
チラシの一つにアイドル始めませんか?
っていうチラリが混ざっててそこでアイドルグループ、フラワーを結成したんだ。
まだまだ認知されることは少ないけど
楽しいよ」
「そっか・・・」
紗南が笑って私も安心した。
「いつか本当に事務所に所属できたら
いいね」
「そうだといいな」
トイレに席を立ち、戻ってきてゆっくり
していると大きなパフェが運ばれてきた。
「え、いつの間に頼んだの?」
「舞がトイレに行っている間に」
パフェを食べる手は止まることなく
あっという間にグラスは空になった。
(早いな)
お会計をしてお店を出る。
まだ乗っていないアトラクションに
向かっている途中、
「ねぇ君たち、2人なの?俺たちと
遊ばない?」
2人組の男の子たちに話しかけられた。
素通りしようとしたら腕を掴まれた。
「離してください。私たちは貴方達に用は
ありません」
紗南の反論も虚しく
「俺たちはあるんだよね。ちょっと
付き合ってよ」
(あれ?デジャヴ)
「ねぇ俺の妹たちになにしてるの?」
振り返ると生徒会長がそこに立っていた。
片手にチュロスを持ち首からはパーク内で
売っているキャラクターものの
ミニポシェットを下げていた。
(漫喫しきってるな)
なんて呑気に考えていたら
「あの、何言っ」
言いかけている紗南の口を塞ぎ大丈夫と目で伝えた。
「え、妹さん・・・」
「聞いてないよ」
と戸惑っている彼らに
「悪いけどナンパなら他を
あたってくれる?」
明るかった表情が一変して怒っていた。
「す、すみませんでした〜」
と逃げていく彼らに安心した。
「ありがとうございました、会長」
「助かりました」
珍しく紗南の声は控えめだ。
「揉めている声の方を見ると日比谷さんが
いたから何事かと思ったよ。
咄嗟に妹って言ったけど信じてくれて
よかった」
再度私たちはお礼を言ってわかれた。
不敵な笑みを浮かべていることに気付かず。
「俺に対する株は少しくらい上がったかな?後であいつらに何か奢らないと」
「あのさ、紗南。そろそろお昼にしない?」
あれからアトラクションを乗っては移動してを繰り返している。
スマホの時間は12時をとっくに過ぎている。
時間を紗南に見せると
「確かにそうだね」
と納得してくれて近くのレストランへ
私はミートソースパスタとサラダのセット、
紗南はハンバーグプレート。
「そういえば舞、Rainbow Roseの活動ってどんな感じなの?」
ちょうど口直しに水を飲んでいる時紗南は
手を止めて聞いてきた。
「まぁ活動の幅は増えたかな。
Rainbow Roseより個人の活動の方が
多くなってきた気がする。
「そっか、あのさ舞。私、アイドルに
なったんだ」
「・・・ん?」
思わず手を止めた。
「と言ってもどこかの事務所に所属した
わけじゃないんだ。入学して部活の勧誘
チラシの一つにアイドル始めませんか?
っていうチラリが混ざっててそこでアイドルグループ、フラワーを結成したんだ。
まだまだ認知されることは少ないけど
楽しいよ」
「そっか・・・」
紗南が笑って私も安心した。
「いつか本当に事務所に所属できたら
いいね」
「そうだといいな」
トイレに席を立ち、戻ってきてゆっくり
していると大きなパフェが運ばれてきた。
「え、いつの間に頼んだの?」
「舞がトイレに行っている間に」
パフェを食べる手は止まることなく
あっという間にグラスは空になった。
(早いな)
お会計をしてお店を出る。
まだ乗っていないアトラクションに
向かっている途中、
「ねぇ君たち、2人なの?俺たちと
遊ばない?」
2人組の男の子たちに話しかけられた。
素通りしようとしたら腕を掴まれた。
「離してください。私たちは貴方達に用は
ありません」
紗南の反論も虚しく
「俺たちはあるんだよね。ちょっと
付き合ってよ」
(あれ?デジャヴ)
「ねぇ俺の妹たちになにしてるの?」
振り返ると生徒会長がそこに立っていた。
片手にチュロスを持ち首からはパーク内で
売っているキャラクターものの
ミニポシェットを下げていた。
(漫喫しきってるな)
なんて呑気に考えていたら
「あの、何言っ」
言いかけている紗南の口を塞ぎ大丈夫と目で伝えた。
「え、妹さん・・・」
「聞いてないよ」
と戸惑っている彼らに
「悪いけどナンパなら他を
あたってくれる?」
明るかった表情が一変して怒っていた。
「す、すみませんでした〜」
と逃げていく彼らに安心した。
「ありがとうございました、会長」
「助かりました」
珍しく紗南の声は控えめだ。
「揉めている声の方を見ると日比谷さんが
いたから何事かと思ったよ。
咄嗟に妹って言ったけど信じてくれて
よかった」
再度私たちはお礼を言ってわかれた。
不敵な笑みを浮かべていることに気付かず。
「俺に対する株は少しくらい上がったかな?後であいつらに何か奢らないと」