虹色のバラが咲く場所は
159話 動き出す
8月の末に4人ともまとまった休みを取ることができた。
それまで仕事をしながら
宿題を片付けた。
雪希以外は登校日に学校に行って
掃除や宿題の進み具合を報告したり。
学年によって男女別で登校日が決まっていた。
夏休みに入る少し前にそれぞれの登校日を報告していたため仕事の予定も
スムーズに組めた。
仕事がある日とない日で4人がバラバラで近況報告すはまともにできていなかったから同じ日取りはありがたい。
今日は類と蓮が仕事で家には雪希と2人
ソファで録画してある類のドラマを
見ようとリモコンで操作する。
(あの日は疲れてすぐに寝ちゃったん
だよね誰かが気を利かせて
やってくれたのかな?)
操作中にふと気になって
「そういえば辺里くん達は元気?」
「元気だよ。でも9月に入ってすぐに
学祭とか運動会とかあるからストレスで気が立ってるかもしれない」
「そんなに辺里くんたちにとって
ストレスなの?」
思い出したように
「そういえば舞には言ってなかったね。辺里くんが生徒会長で宮本さんが
副会長なんだ。」
「え!?そうなんだ」
結構衝撃的だった。
「うん、でも10月の後半に生徒会選挙があるからそれまでの辛抱だよ」
雪希はニコッと笑い視線をテレビに向けた。私もテレビに視線を戻して
類の出番以外は早送りしていると雪希に
笑われた。
運動会で自分の子供の活動が終わったら
ビデオをしまう親みたいと。
(まぁ話に興味あるわけじゃないし)
ドラマの鑑賞が終わり静かになる。
「舞ってさ、意識しないの?」
ポツリと呟かれた言葉に
「何が?」
と聞き返す。
「類も蓮もいない男女2人でさ」
小悪魔的な笑顔、楽しんでるように
見える。
「何が言いたいの?」
眉を顰めると
こめかみあたりに手を添えて親指で
目尻を撫でる。
「雪希?」
薄く口を開いたと思えば
「かわいいよね、舞って」
「はい?」
「可愛くて毒舌で負けず嫌いで」
(可愛い以外悪口では?)
さっきとは違い真剣な目で
「誰にも怖気ない物言い、
寂しいくせに変に誤魔化したり、
泣くところは見せたくない頑固さ」
綺麗な瞳が私を捉えて離さない、
雪希の緑色の目から逸らせない
「それでも笑った顔や、優しさ、
強がりなところも弱さも、
僕は・・・」
雪希の顔が少しずつ近づいて
「それでさ」
「きっとそれは」
類と蓮の外から聞こえた声に
雪希は離れた。
2人が中に入ってきてから
「ねぇ、2人とも、休みって明日からだよね?週末海に行こうよ」
雪希のはしゃぐ声に
「この前、ロケで行ったでしょ」
と蓮は呆れて
「あの時の言葉、
冗談じゃなかったんだね」
と類は苦笑していたが、
どうでも良かった。
「私、宿題やってくるね」
適当に理由をつけて、
小走りに階段を上がり、部屋のベット
に顔を埋める。
正直、ドキッとした。
面白半分で口説くのは良くないと後で
言っておこう。
(なんだかんだで忘れてたけど雪希って
男の子なんだよね。)
私とは違う少し大きな手、滑らかだけど
少し骨張っていた。
しばらく考えてある結論に辿り着いた。
(あれは演劇の練習だ。
セリフは即興で作ったんだ。
じゃないと雪希があんなこという
はずがない)
答えがわかった翌日、
ショッピングモールで
買い物をして週末。
それまで仕事をしながら
宿題を片付けた。
雪希以外は登校日に学校に行って
掃除や宿題の進み具合を報告したり。
学年によって男女別で登校日が決まっていた。
夏休みに入る少し前にそれぞれの登校日を報告していたため仕事の予定も
スムーズに組めた。
仕事がある日とない日で4人がバラバラで近況報告すはまともにできていなかったから同じ日取りはありがたい。
今日は類と蓮が仕事で家には雪希と2人
ソファで録画してある類のドラマを
見ようとリモコンで操作する。
(あの日は疲れてすぐに寝ちゃったん
だよね誰かが気を利かせて
やってくれたのかな?)
操作中にふと気になって
「そういえば辺里くん達は元気?」
「元気だよ。でも9月に入ってすぐに
学祭とか運動会とかあるからストレスで気が立ってるかもしれない」
「そんなに辺里くんたちにとって
ストレスなの?」
思い出したように
「そういえば舞には言ってなかったね。辺里くんが生徒会長で宮本さんが
副会長なんだ。」
「え!?そうなんだ」
結構衝撃的だった。
「うん、でも10月の後半に生徒会選挙があるからそれまでの辛抱だよ」
雪希はニコッと笑い視線をテレビに向けた。私もテレビに視線を戻して
類の出番以外は早送りしていると雪希に
笑われた。
運動会で自分の子供の活動が終わったら
ビデオをしまう親みたいと。
(まぁ話に興味あるわけじゃないし)
ドラマの鑑賞が終わり静かになる。
「舞ってさ、意識しないの?」
ポツリと呟かれた言葉に
「何が?」
と聞き返す。
「類も蓮もいない男女2人でさ」
小悪魔的な笑顔、楽しんでるように
見える。
「何が言いたいの?」
眉を顰めると
こめかみあたりに手を添えて親指で
目尻を撫でる。
「雪希?」
薄く口を開いたと思えば
「かわいいよね、舞って」
「はい?」
「可愛くて毒舌で負けず嫌いで」
(可愛い以外悪口では?)
さっきとは違い真剣な目で
「誰にも怖気ない物言い、
寂しいくせに変に誤魔化したり、
泣くところは見せたくない頑固さ」
綺麗な瞳が私を捉えて離さない、
雪希の緑色の目から逸らせない
「それでも笑った顔や、優しさ、
強がりなところも弱さも、
僕は・・・」
雪希の顔が少しずつ近づいて
「それでさ」
「きっとそれは」
類と蓮の外から聞こえた声に
雪希は離れた。
2人が中に入ってきてから
「ねぇ、2人とも、休みって明日からだよね?週末海に行こうよ」
雪希のはしゃぐ声に
「この前、ロケで行ったでしょ」
と蓮は呆れて
「あの時の言葉、
冗談じゃなかったんだね」
と類は苦笑していたが、
どうでも良かった。
「私、宿題やってくるね」
適当に理由をつけて、
小走りに階段を上がり、部屋のベット
に顔を埋める。
正直、ドキッとした。
面白半分で口説くのは良くないと後で
言っておこう。
(なんだかんだで忘れてたけど雪希って
男の子なんだよね。)
私とは違う少し大きな手、滑らかだけど
少し骨張っていた。
しばらく考えてある結論に辿り着いた。
(あれは演劇の練習だ。
セリフは即興で作ったんだ。
じゃないと雪希があんなこという
はずがない)
答えがわかった翌日、
ショッピングモールで
買い物をして週末。