虹色のバラが咲く場所は

17話 うどん

僕がドラッグストアから帰ってくると
類も帰ってきていた。
「おかえり、雪希」
「ただいま、類」
熱さまシートを冷蔵庫に入れ、タオルを濡らして舞の部屋に行く。

(あれ?汗かいてると思ったんだけどな。
というか濡れた服のままだと部屋 
暖めても意味ないんじゃ)
女の子のタンス開けるのはアウト
だしな。

僕の部屋のシャツと短パンを持ってく。
一応、男女兼用の服もある。
眠っている舞に罪悪感はあったが
仕方ない

「舞、」
「なに?」
「濡れたままだと意味ないから着替えてもらってもいいかな。」
「ん、」
ベットを下り舞はボタンに手をかけたので慌てて後ろを向く。

すぐに終わったようで舞はベットに
上がる。布団をかけ、一階に降りる。

「舞、大丈夫?」
類がそう聞く。
「どうだろう。熱は結構あるみたい」
熱さまシートとスポドリを手に2階に
上がり、舞の額にある。
「舞、少し水分とらないと」
「ん、」
のそのそと起き上がりスポドリを口に
して舞はまた倒れ込む。
しばらくは大丈夫かな、
僕は自分の部屋に戻り宿題をする。


具合が悪いと雪希から聞いた。
(雨の中、玄関で待つって馬鹿なのかな。
どこかで雨宿りしとけばよかったのに)

宿題をしたり、明日からのレッスンに
ついて色々考えたりして、
そろそろ夕飯、は舞ができるわけが
ないので、俺らのは適当に作り、 
ちょうど雪希が降りてきたから、
「舞はどうした。」
「今見てきたけど、まだ寝てる。」
「・・・起こしてきて」
「え!なんか可哀想じゃない。」
「だからって食べさせないわけに
行かないだろ」
「そうじゃないけど」
「またキッチン立つのは嫌」
類がそう呟いた気がする。
(ハッキリ言うな、類)

俺は冷凍庫からうどんを出す。
(あんかけにするか)
水溶き片栗粉を作りうどんを茹でて、
味付けしかきたまを作り水溶き片栗粉を回し入れる

「舞、呼んできて」
「う、うん」
すぐに舞と雪希は降りてきて後から
蓮も降りてきた。
椅子に座る舞の前にうどんを持っていくと、顔を輝かせた。
(ただのうどんなのに)

みんな揃ってから食べる。
うどんはすごく美味しい。
少しずつだか完食できた。
明日からのレッスンできるかな、
いや、やるんだ。絶対に明日までに
治す。

食べ終わった器は類が下げかわりに
体温計を持ってきた。
「ありがとう」
体温を測ると37.5℃。

雨に濡れて一時的に体温が上がっただなのかもしれない。
熱出したしな。嫌だがシャワーは諦めるか。部屋に戻って気がついた。

洗濯物干しっぱなし→雪希が色々やってくれた、ということは部屋に入った→
見られたかもしれない。
羞恥心でどうにかなりそう。

まぁ気づかなかったという可能性だって
ある。洗濯物をこみタンスにしまう。
(あ、この服洗って返さないと)
・・・、宿題!

急いで教科書を開い宿題をしていると、
様子を見にきた蓮に怒られた。
「病人が何やってんだ。
すぐに布団に入れ」
表情と言葉が合ってない。  

残りは明日やろう。私は布団に潜り蓮に電気を消してもらい眠りにつく。
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