虹色のバラが咲く場所は
190話 プライバシー
「な、なに言ってるんです?
急に私たちを呼び出して」
焦る美冬ちゃん、
他の3人は関係ないというように
気だるげだ。
「見つけちゃったんだよね、
あなた達の裏アカウント」
秋斗くんの手が微かに動いたのを
見逃さなかった。
「どこにそんな証拠があるんです?」
「証拠があるから言ってるんだよ」
類にアイコンタクトして画像を
見せてもらった。
「このアカウント名のAstronome
調べたらフランス語で天文学者。
チーム名はstargazer、
どちらも言語が違うだけで意味は
一緒。偶然なんて思えないんだよ。」
「ただのアカウント名ですよ?
それだけで私が、」
美冬ちゃんが言葉に詰まって確信した
「私が、なに?」
「なんでも、ありません。」
「憧れを追い越したその先へ、
タイトルダサいよね、
でも同じタイトルなんてそうそうない
から使えそう」
類がそういうと美冬ちゃんはやっと口を滑らせた。
「な、そのコメントは消し、」
「鎌をかけさせてもらったよ。
美冬さん。こんなコメントはこの
アカウントにはもうない。でも一度の
呟きは永遠に残ることもあるんだよ。」
彼女達に見せていたスマホを類は下げて
私に見せてくれた。
さっき言った呟きが載せてある写真、
その下に
この人、なぜかこのコメントをすぐに
削除したんです。一応撮って
おいたのですが何か役立つかも
しれないので、と書いてあった。
「プ、プライバシーの侵害ですよ」
「あなたがそれを言いますか?
この言葉、普通なら俺たちがいうはず
なんですけど」
正論で類に返されたりっかくんは黙った。
「あのさ、純粋に疑問なんだけど
割って入っていいかな」
雪希のいつもと違う凛とした声。
私に聞かれたような気がして頷く
「どうして盗作ができたの?
接触したのは片手で数えるくらい
だよね。」
「それは、言えません」
どうしても口を割らない彼女に
少し疲れてきたが、ずっと黙っていた
蓮が口を開く。
「あのさ、盗作って犯罪なんだよ。
わかる?舞や七瀬さん達の温情でここだけの話にしようっていうのに、それを
なしにしようって?よっぽど警察に
行きたいんだね」
(盗作は別に犯罪じゃないんだよね、
それも蓮は十分に知ってる。)
警察に反応した彼女は重く口を開いた。
「解散を言われたあの日。
舞さんのバックから見えたメモ帳を
抜き取りこの部屋を出ました。」
「メモ、」
私はすぐに抱えているバックを開ける。
「確かに、あのメモ帳がない」
「気づかなかったの?」
項垂れる私は雪希に呆れられた
「メモ帳に書いたことはあのノートにも書いていたから気づかなかった。
でもすごいね、箇条書きだけで
あそこまで考えられるの。
まぁそれとこれは別だけど」
「というかサラッと盗み働いたんだね」
蓮の言葉にずっと黙っていた七瀬さんは重い口を開く。
「最終的にどうしたいのか決めるのは
舞ちゃんだよ」
「まず、どうしてそうしたのか
知りたいです。」
美冬ちゃんを見ると観念したように
口を開く。
「あの動画が出回ってから私たちは
学校でも白い目を見られていた。
だから、誰かの足を引っ張ることができる事がないかなって。
舞さんのメモ帳を取ったのは、
気まぐれでした。
まだ書き出してもいない歌詞のような
メモ。先に私たちが歌詞を載せれば
白い目を向けられることはないかなと。でもタイトルを載せてたのは
誤算でした。」
まるで自分が被害者のような言い方に
イライラが止まらない。
流石に七瀬さんの前で手は出せない、
だから下向いて耐えていた。
そしたら乾いた音が聞こえて顔を
上げると、雪希がいつの間にか席を立ち
美冬ちゃんの頬を叩いていた。
急に私たちを呼び出して」
焦る美冬ちゃん、
他の3人は関係ないというように
気だるげだ。
「見つけちゃったんだよね、
あなた達の裏アカウント」
秋斗くんの手が微かに動いたのを
見逃さなかった。
「どこにそんな証拠があるんです?」
「証拠があるから言ってるんだよ」
類にアイコンタクトして画像を
見せてもらった。
「このアカウント名のAstronome
調べたらフランス語で天文学者。
チーム名はstargazer、
どちらも言語が違うだけで意味は
一緒。偶然なんて思えないんだよ。」
「ただのアカウント名ですよ?
それだけで私が、」
美冬ちゃんが言葉に詰まって確信した
「私が、なに?」
「なんでも、ありません。」
「憧れを追い越したその先へ、
タイトルダサいよね、
でも同じタイトルなんてそうそうない
から使えそう」
類がそういうと美冬ちゃんはやっと口を滑らせた。
「な、そのコメントは消し、」
「鎌をかけさせてもらったよ。
美冬さん。こんなコメントはこの
アカウントにはもうない。でも一度の
呟きは永遠に残ることもあるんだよ。」
彼女達に見せていたスマホを類は下げて
私に見せてくれた。
さっき言った呟きが載せてある写真、
その下に
この人、なぜかこのコメントをすぐに
削除したんです。一応撮って
おいたのですが何か役立つかも
しれないので、と書いてあった。
「プ、プライバシーの侵害ですよ」
「あなたがそれを言いますか?
この言葉、普通なら俺たちがいうはず
なんですけど」
正論で類に返されたりっかくんは黙った。
「あのさ、純粋に疑問なんだけど
割って入っていいかな」
雪希のいつもと違う凛とした声。
私に聞かれたような気がして頷く
「どうして盗作ができたの?
接触したのは片手で数えるくらい
だよね。」
「それは、言えません」
どうしても口を割らない彼女に
少し疲れてきたが、ずっと黙っていた
蓮が口を開く。
「あのさ、盗作って犯罪なんだよ。
わかる?舞や七瀬さん達の温情でここだけの話にしようっていうのに、それを
なしにしようって?よっぽど警察に
行きたいんだね」
(盗作は別に犯罪じゃないんだよね、
それも蓮は十分に知ってる。)
警察に反応した彼女は重く口を開いた。
「解散を言われたあの日。
舞さんのバックから見えたメモ帳を
抜き取りこの部屋を出ました。」
「メモ、」
私はすぐに抱えているバックを開ける。
「確かに、あのメモ帳がない」
「気づかなかったの?」
項垂れる私は雪希に呆れられた
「メモ帳に書いたことはあのノートにも書いていたから気づかなかった。
でもすごいね、箇条書きだけで
あそこまで考えられるの。
まぁそれとこれは別だけど」
「というかサラッと盗み働いたんだね」
蓮の言葉にずっと黙っていた七瀬さんは重い口を開く。
「最終的にどうしたいのか決めるのは
舞ちゃんだよ」
「まず、どうしてそうしたのか
知りたいです。」
美冬ちゃんを見ると観念したように
口を開く。
「あの動画が出回ってから私たちは
学校でも白い目を見られていた。
だから、誰かの足を引っ張ることができる事がないかなって。
舞さんのメモ帳を取ったのは、
気まぐれでした。
まだ書き出してもいない歌詞のような
メモ。先に私たちが歌詞を載せれば
白い目を向けられることはないかなと。でもタイトルを載せてたのは
誤算でした。」
まるで自分が被害者のような言い方に
イライラが止まらない。
流石に七瀬さんの前で手は出せない、
だから下向いて耐えていた。
そしたら乾いた音が聞こえて顔を
上げると、雪希がいつの間にか席を立ち
美冬ちゃんの頬を叩いていた。