虹色のバラが咲く場所は
20話 妹でしょ
「遅いよ、舞。それに切るなんて」
電話越しの翔の声は不満そう。
「こっちもいろいろ忙しいの。」
「冷たいな。要件は特にないんだ、まぁオーディションから連絡ないから
どうしたのかなって」
「チームの人たちとも今のところは喧嘩なく過ごしているよ。」
「それって寮?」
「え、まぁ」
「舞ちゃん?あれからどうなったのか気になってたの」
(司さんの声だ)
「もしかしてスピーカー?」
「え、まぁ」
長くなりそうだから公園に移動してベンチに座る。
(頭クラクラしてきた)
「それ男もいるんだな、いるんだろう」
食い気味に言った
「まぁチームだし、ていうかよく気づいたね」
「男の勘。チーム内恋愛は禁止だからな、
それに舞に彼氏はまだ早い。
仮にできたとして一番に俺に報告しろ」
そんな面倒くさいマシンガントークは流して
「それで」
「あ、俺たち合宿やるんだ」
(なんだろう、デジャヴ感じる)
「舞たちもどうだ、合同合宿」
「嫌です。やらない」
「なんでだよ」
「いや、なんで私達が参加すると思ったの」
「一応、こっちは先輩なんだ。何か刺激があるかもしれないだろ。あ、」
「舞ちゃんはともかく、他のチームメイト達はどうなのかな」
「日向さん」
(確かに蓮たちに知らせることなく断るのも気が引ける)
「一応聞いてみます。そっか。じゃあまた後で」
ため息しかない。早く帰ろう。
「ただいま~」
「おかえり、舞、アイス食うか。」
さっそく食べてるし。
「そうだ、蓮」
(それとなく聞いてみよう)
「もしSTEPの合宿に招待されたとしたらどうする?」
「俺、STEPに憧れてるんだ。合同合宿できるなんて夢みたいなこと、
できるのか?でも招待ってどうしてだ?接点ないだろ」
類がはころころ表情を変える
「え、えっと事務所の方針?」
「なんで疑問系。でも先輩達と合宿、俺たちも成長できるかもな。
1週間くらい空いてるところあったからそこでやるとか?」
「う、うん」
「そっか、ワクワクするな」
(隠してつもりだろうけど、)
類の口角は上がっていた。
(あ、この顔は)
「ねぇ、舞。舞ってSTEPの誰かの妹でしょ」
「何言ってるの類そんなわけないでしょ」
勘付かれた。私はうつむき策を練る。
(どうしよう、どう言い訳しよう。というか何言っても類には確証になるかも)
「なぁ、舞。俺の目を見て言え」
両手で顔を挟み上に向けられ、視線が合う。
「憧れのSTEPと合宿なんて、メンバーと身内じゃないとできないと思うんだけど」
「仮にそうだとしてなんで私?」
あ、駄目だ墓穴掘った。
「普通に考えてそうでしょ。それにあの時俺が妹かって聞いたら
舞は最初に否定の言葉を出さなかった。あれで確信した」
黙るしかない。でも黙ることは肯定を指すことになる。
どうすれば、
「舞は天宮翔さんの妹だろ」
確信をつかれた。まさかこんな早くバレるなんて。動悸をすごく感じる。
視線を外したら焦りだと思われるから、必死に視線を外さないように我慢した
「そうだって言ったら?」
「お願いを聞いてくれたら黙ってるよ」
(雪希はともかく蓮も勘づいてると思うけど)
「お願いって、」
「俺とデートしてよ」
「何言ってるの、デビュー前とは言え
アイドル。そんなことできない」
舞は少し低い声で言った
「ふーん、じゃあばらしていいんだ」
「わかった、デートする」
舞は意を決して言う。
自然に口角が上がる
「決まり、じゃあ明日、よろしくね」
舞は俺を睨むが逆に小動物みたいで可愛く見える
「あなたのそういうところ、嫌い。」
とびきりの笑顔を浮かべて言う
「褒め言葉として受け取っておくよ」
電話越しの翔の声は不満そう。
「こっちもいろいろ忙しいの。」
「冷たいな。要件は特にないんだ、まぁオーディションから連絡ないから
どうしたのかなって」
「チームの人たちとも今のところは喧嘩なく過ごしているよ。」
「それって寮?」
「え、まぁ」
「舞ちゃん?あれからどうなったのか気になってたの」
(司さんの声だ)
「もしかしてスピーカー?」
「え、まぁ」
長くなりそうだから公園に移動してベンチに座る。
(頭クラクラしてきた)
「それ男もいるんだな、いるんだろう」
食い気味に言った
「まぁチームだし、ていうかよく気づいたね」
「男の勘。チーム内恋愛は禁止だからな、
それに舞に彼氏はまだ早い。
仮にできたとして一番に俺に報告しろ」
そんな面倒くさいマシンガントークは流して
「それで」
「あ、俺たち合宿やるんだ」
(なんだろう、デジャヴ感じる)
「舞たちもどうだ、合同合宿」
「嫌です。やらない」
「なんでだよ」
「いや、なんで私達が参加すると思ったの」
「一応、こっちは先輩なんだ。何か刺激があるかもしれないだろ。あ、」
「舞ちゃんはともかく、他のチームメイト達はどうなのかな」
「日向さん」
(確かに蓮たちに知らせることなく断るのも気が引ける)
「一応聞いてみます。そっか。じゃあまた後で」
ため息しかない。早く帰ろう。
「ただいま~」
「おかえり、舞、アイス食うか。」
さっそく食べてるし。
「そうだ、蓮」
(それとなく聞いてみよう)
「もしSTEPの合宿に招待されたとしたらどうする?」
「俺、STEPに憧れてるんだ。合同合宿できるなんて夢みたいなこと、
できるのか?でも招待ってどうしてだ?接点ないだろ」
類がはころころ表情を変える
「え、えっと事務所の方針?」
「なんで疑問系。でも先輩達と合宿、俺たちも成長できるかもな。
1週間くらい空いてるところあったからそこでやるとか?」
「う、うん」
「そっか、ワクワクするな」
(隠してつもりだろうけど、)
類の口角は上がっていた。
(あ、この顔は)
「ねぇ、舞。舞ってSTEPの誰かの妹でしょ」
「何言ってるの類そんなわけないでしょ」
勘付かれた。私はうつむき策を練る。
(どうしよう、どう言い訳しよう。というか何言っても類には確証になるかも)
「なぁ、舞。俺の目を見て言え」
両手で顔を挟み上に向けられ、視線が合う。
「憧れのSTEPと合宿なんて、メンバーと身内じゃないとできないと思うんだけど」
「仮にそうだとしてなんで私?」
あ、駄目だ墓穴掘った。
「普通に考えてそうでしょ。それにあの時俺が妹かって聞いたら
舞は最初に否定の言葉を出さなかった。あれで確信した」
黙るしかない。でも黙ることは肯定を指すことになる。
どうすれば、
「舞は天宮翔さんの妹だろ」
確信をつかれた。まさかこんな早くバレるなんて。動悸をすごく感じる。
視線を外したら焦りだと思われるから、必死に視線を外さないように我慢した
「そうだって言ったら?」
「お願いを聞いてくれたら黙ってるよ」
(雪希はともかく蓮も勘づいてると思うけど)
「お願いって、」
「俺とデートしてよ」
「何言ってるの、デビュー前とは言え
アイドル。そんなことできない」
舞は少し低い声で言った
「ふーん、じゃあばらしていいんだ」
「わかった、デートする」
舞は意を決して言う。
自然に口角が上がる
「決まり、じゃあ明日、よろしくね」
舞は俺を睨むが逆に小動物みたいで可愛く見える
「あなたのそういうところ、嫌い。」
とびきりの笑顔を浮かべて言う
「褒め言葉として受け取っておくよ」