虹色のバラが咲く場所は
34話 受け取らない
「ねぇ、デビューライブ見たよ。すごいね」
放課後、呼び出されたそう言ったのは
鈴川さん
(手のひら返しがすごい)
「あのさ、私、STEPの陸さんのファンなの、だからこれ、お願い。ライブ会場が同じになった時に頼めるでしょ?」
差し出されたのは色紙、
多分サインだろう。
「悪いけど、受け取らない。」
「どうして」
たじろぐが、色紙を持つ手は動かない。
「彼らはステージを降りればただの
一般人だよ。それにライブの後に握手会とか、ファンサタイムがあるからその時に頼んだ方がいいよ。じゃないと、あなたに対する好感度がただ下りだよ。」
「ただの青年として過ごしている彼らに
サインを頼むのはお門違いだよ」
夏川さんは怒り浸透なのか恥ずかしいのか
顔を真っ赤にして走っていった。
(これからレッスンだから急がなきゃ)
教室に戻り、鞄を取りレッスン場へ急ぐ
「ごめん、遅れた。」
「まだ大丈夫だよ」
私以外はみんないて、もう準備万端でストレッチしていた。
すぐに荷物を置き制服を脱ぎ、
ジャージ姿になる。
「舞、ずっと思ってたけどここで脱ぐの
ってどうなの?」
類は苦笑しながらいう
「え、下にジャージ着てるし」
「いや、そういうことじゃなくて」
「舞にこの手の話は通じないからな。
諦めろ、類」
蓮は投げやりに答える。
それから杏奈さん、杏子さんがきて、
レッスン開始。
「みんな、この前のライブはお疲れ様」
杏子さんは淡々と話す。
(そんなつもりはないんだろうけど興味がないように聞こえちゃう。)
「えっと、スマホで見ていたけどみんなすごくよかったよ」
場を和ませたいのか慌てていったのは
杏奈さん。
「「「「ありがとうございます」」」」
「ネットでもライブの様子を見たりできるから帰りにでも見てみてよ」
杏奈さんはそう付け足す。
レッスンが終わり、寮に帰りソファに座り
エゴサをする。
・まだまだ駆け出しだけどいいアイドル
になると思う
・楽しそうにライブする姿を見て
元気をもらえる
・胸元の飾りも一人一人違うのも
ポイント高い
(よかった、みんな楽しんでくれ)
・なんでRainbow Roseなの
絶対に圏外になっちゃったグループの方
が上手いのに
・クロスタイの子、
なんか投げやりな気がする
下にスクロールするたび、このような
コメントがちらほら見られる。
私や雪希、蓮のこともあまりいいことは書いてなかった。
検索履歴と閲覧履歴を消す。
(人の感情は十人十色。いい意見だけじゃない。わかってたのに。)
「なに落ち込んだ顔してるの」
「雪希」
振り向くと棒アイスをぶら下げて立っていた
もう片方の手で口に運んでいる
「食べる?」
「・・・食べる」
雪希は隣に座り、スマホを見る
「コメント見た?」
「見た」
「まぁ、批判の声もあったよね」
「うん」
「でも時間ある?」
「え?」
「コメント一つ一つ、一喜一憂できるほど、僕たちは暇?」
少し口角を上げ楽しんでいるように聞こえる
「そんな時間ないな」
舞は、立ち上がり言った。
「アイス、ありがとう。
部屋戻るね」
「うん」
誰もいなくなったリビングでそう呟く
「がんばれ、舞」
放課後、呼び出されたそう言ったのは
鈴川さん
(手のひら返しがすごい)
「あのさ、私、STEPの陸さんのファンなの、だからこれ、お願い。ライブ会場が同じになった時に頼めるでしょ?」
差し出されたのは色紙、
多分サインだろう。
「悪いけど、受け取らない。」
「どうして」
たじろぐが、色紙を持つ手は動かない。
「彼らはステージを降りればただの
一般人だよ。それにライブの後に握手会とか、ファンサタイムがあるからその時に頼んだ方がいいよ。じゃないと、あなたに対する好感度がただ下りだよ。」
「ただの青年として過ごしている彼らに
サインを頼むのはお門違いだよ」
夏川さんは怒り浸透なのか恥ずかしいのか
顔を真っ赤にして走っていった。
(これからレッスンだから急がなきゃ)
教室に戻り、鞄を取りレッスン場へ急ぐ
「ごめん、遅れた。」
「まだ大丈夫だよ」
私以外はみんないて、もう準備万端でストレッチしていた。
すぐに荷物を置き制服を脱ぎ、
ジャージ姿になる。
「舞、ずっと思ってたけどここで脱ぐの
ってどうなの?」
類は苦笑しながらいう
「え、下にジャージ着てるし」
「いや、そういうことじゃなくて」
「舞にこの手の話は通じないからな。
諦めろ、類」
蓮は投げやりに答える。
それから杏奈さん、杏子さんがきて、
レッスン開始。
「みんな、この前のライブはお疲れ様」
杏子さんは淡々と話す。
(そんなつもりはないんだろうけど興味がないように聞こえちゃう。)
「えっと、スマホで見ていたけどみんなすごくよかったよ」
場を和ませたいのか慌てていったのは
杏奈さん。
「「「「ありがとうございます」」」」
「ネットでもライブの様子を見たりできるから帰りにでも見てみてよ」
杏奈さんはそう付け足す。
レッスンが終わり、寮に帰りソファに座り
エゴサをする。
・まだまだ駆け出しだけどいいアイドル
になると思う
・楽しそうにライブする姿を見て
元気をもらえる
・胸元の飾りも一人一人違うのも
ポイント高い
(よかった、みんな楽しんでくれ)
・なんでRainbow Roseなの
絶対に圏外になっちゃったグループの方
が上手いのに
・クロスタイの子、
なんか投げやりな気がする
下にスクロールするたび、このような
コメントがちらほら見られる。
私や雪希、蓮のこともあまりいいことは書いてなかった。
検索履歴と閲覧履歴を消す。
(人の感情は十人十色。いい意見だけじゃない。わかってたのに。)
「なに落ち込んだ顔してるの」
「雪希」
振り向くと棒アイスをぶら下げて立っていた
もう片方の手で口に運んでいる
「食べる?」
「・・・食べる」
雪希は隣に座り、スマホを見る
「コメント見た?」
「見た」
「まぁ、批判の声もあったよね」
「うん」
「でも時間ある?」
「え?」
「コメント一つ一つ、一喜一憂できるほど、僕たちは暇?」
少し口角を上げ楽しんでいるように聞こえる
「そんな時間ないな」
舞は、立ち上がり言った。
「アイス、ありがとう。
部屋戻るね」
「うん」
誰もいなくなったリビングでそう呟く
「がんばれ、舞」