虹色のバラが咲く場所は
68話 お願いがあるんですけど
「こんにちは、俺たち」
「「「「Rainbow Roseです」」」」
観客席は歓声で賑わう。
が、歓声の背景にヒソヒソと聞こえるところもある。
「最初に俺たちから謝罪をさせてください
もう知っている方も多いと思いますが
前回のライブでチームメイトが怪我をしました。幸い後遺症はなくこうしてステージに立てています。報告が遅れたこと、心配をかけてしまったことをお詫び申し上げます。」
私たちは頭を下げる。
ファンの皆さんがどんな反応をするのか
怖かった。でも
応援してるよ、頑張って、
Rainbow Rose復活おめでとう
などたくさんの言葉と共に拍手が湧き上がる
「ありがとうございます。お詫びと感謝を込めて、今日は楽しんで行ってください。」
類くんがそういうと曲が流れ始め
歌い踊る。彼らは本当に楽しそうにライブをしている。右手に黄緑と赤紫、左手に藍色と緋色のペンライトを持ち彼らに声援を送る。
周りはうちわを持っている人たちが多かった
ファンサなのか類くんはウインクしたり、
蓮くんは指をハートにした。
舞ちゃんが指差しをしたり雪希ちゃんが
ピースしたりとにかくファンサが多かった。
二階席にいる私にはきっと気付かない、
そう思っていたのに、間奏で
類くんたちが二階席に向かって手を振っている。推しが尊い。
まぁ私、箱推しだからファンサは全部ご褒美
生きててよかった、そう思えるライブだ、
「「「「ありがとうございました!」」」」
全ての曲が終わり俺たちはこの時間を噛み締めるように会場を見渡す。
「これからも俺たちRainbow Roseを」
「「「「よろしくお願いします」」」」
そのあとはホールで握手会をしたり
本当に楽しかった。ファンの人たちも喜んでもらえて私たちも大満足。
生放送も盛り上がり応援のコメントが溢れているが、やはり批判の声もある。
でも気にしている暇はない、私たちは頑張るだけだ。
STEPを超えるアイドルになるために。
それから時は過ぎて私と類は2年に進級、蓮は3年に進級。雪希は私立に入学する少し前
「おー、学ラン」
雪希は不服そう。
「ねぇ、舞。お願いがあるんだけど」
急な雪希の猫撫で声に嫌な予感がする。
「まぁ聞くけど何?」
「舞の制服、貸して!袖通してみたい。
スカートも履きたい」
「え、う、うーん」
「ダメ?」
キラキラした目で私を見てくる雪希に駄目とは言えず。
「学ランってなんか新鮮」
「ありがとう、舞」
私の制服を着た雪希はスカートの裾を掴み
一回転した。
「おー、なんか面白いことになってる」
「舞、学ランに着られてるじゃん」
類はあっけらかんと答え、蓮には笑われた。
数日後、雪希は学ランで入学式に出席した。
また新たな一年が始まる。去年はすごく色濃いい一年だったから今年も色濃くなるといいな
「「「「Rainbow Roseです」」」」
観客席は歓声で賑わう。
が、歓声の背景にヒソヒソと聞こえるところもある。
「最初に俺たちから謝罪をさせてください
もう知っている方も多いと思いますが
前回のライブでチームメイトが怪我をしました。幸い後遺症はなくこうしてステージに立てています。報告が遅れたこと、心配をかけてしまったことをお詫び申し上げます。」
私たちは頭を下げる。
ファンの皆さんがどんな反応をするのか
怖かった。でも
応援してるよ、頑張って、
Rainbow Rose復活おめでとう
などたくさんの言葉と共に拍手が湧き上がる
「ありがとうございます。お詫びと感謝を込めて、今日は楽しんで行ってください。」
類くんがそういうと曲が流れ始め
歌い踊る。彼らは本当に楽しそうにライブをしている。右手に黄緑と赤紫、左手に藍色と緋色のペンライトを持ち彼らに声援を送る。
周りはうちわを持っている人たちが多かった
ファンサなのか類くんはウインクしたり、
蓮くんは指をハートにした。
舞ちゃんが指差しをしたり雪希ちゃんが
ピースしたりとにかくファンサが多かった。
二階席にいる私にはきっと気付かない、
そう思っていたのに、間奏で
類くんたちが二階席に向かって手を振っている。推しが尊い。
まぁ私、箱推しだからファンサは全部ご褒美
生きててよかった、そう思えるライブだ、
「「「「ありがとうございました!」」」」
全ての曲が終わり俺たちはこの時間を噛み締めるように会場を見渡す。
「これからも俺たちRainbow Roseを」
「「「「よろしくお願いします」」」」
そのあとはホールで握手会をしたり
本当に楽しかった。ファンの人たちも喜んでもらえて私たちも大満足。
生放送も盛り上がり応援のコメントが溢れているが、やはり批判の声もある。
でも気にしている暇はない、私たちは頑張るだけだ。
STEPを超えるアイドルになるために。
それから時は過ぎて私と類は2年に進級、蓮は3年に進級。雪希は私立に入学する少し前
「おー、学ラン」
雪希は不服そう。
「ねぇ、舞。お願いがあるんだけど」
急な雪希の猫撫で声に嫌な予感がする。
「まぁ聞くけど何?」
「舞の制服、貸して!袖通してみたい。
スカートも履きたい」
「え、う、うーん」
「ダメ?」
キラキラした目で私を見てくる雪希に駄目とは言えず。
「学ランってなんか新鮮」
「ありがとう、舞」
私の制服を着た雪希はスカートの裾を掴み
一回転した。
「おー、なんか面白いことになってる」
「舞、学ランに着られてるじゃん」
類はあっけらかんと答え、蓮には笑われた。
数日後、雪希は学ランで入学式に出席した。
また新たな一年が始まる。去年はすごく色濃いい一年だったから今年も色濃くなるといいな