年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
プロローグ
恋愛結婚に憧れがあったわけじゃない。
好きな人もいないし、そもそも出会いさえ無く、このまま行ったら独身のまま生涯を終えるんだろうな、なんて考えたりしてた。
だから契約結婚だって別に良かった。
一から関係を築くことが出来れば、そこに愛が生まれると思っていたから。
愛し合い支え合う、普通の夫婦としての関係が出来るのであれば出会い方なんてどうでもいい。
でも現実はそうじゃなかった。
一緒にいるのに、歩み合うことはない平行線のままの関係。
私は一生愛されることは無いんだと分かってしまった。
愛し、愛されたい──。
私が望むのはただそれだけ。
「離婚していただきたいです」