年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
自分でしっかり話さないと……。
「あの、そのことでちょっと話があるんだけど……」
「どうしたんだ?」
父はニコニコしていてご機嫌そうだ。
でもこの話を聞いたらこの笑顔はすっかり無くなってしまうだろう。
「実は……園城さんと離婚しまして……」
勿体ぶっても仕方ないと思い、勢いのまま告げた。
「ええ!」
「それで今は、一人で暮らしてまして……」
「ちょっ、何を言ってるんだ沙織」
「それから働き口を探して今そこで働いています」
「よ、よく分からない。しっかり説明してくれ」
父は紅茶を飲もうとカップを持ったのに、口を告げずそのままテーブルに置いた。
私は時期も含め、細かく今の状況を説明することにした。
ゆっくりと時間をかけて説明したが、父はあからさまに混乱していて、頭に手を置いたまま固まってしまった。
「あのね、でも……園城さん支援は打ち切らないでくれるって言ってたから」
安心させるように父に伝える。
「だから……お父さんの会社は潰れたりはしないから」
するとお父さんは声を荒げた。
「そういう問題じゃない!」