年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~


あれから、私は園城さんの熱烈な言葉を聞いた後、冷静になりたいと伝え家に帰ることになった。「本当は送ってあげたいが……」と溢す彼に全力で寝ていてくださいと伝え、玄関で見送ってもらった。

彼は何度も感謝の言葉を伝えてきた。まだ少し顔色が悪かったからもうひと眠りするように伝え、私は園城さんの家を出た。

園城さんの自宅のエントランスを出ると、なんだかドっと疲れが来て、それから帰りの間はずっと彼のことを考えていた。

アプローチする、なんて堂々と言われたのは初めてでなんて返したらいいのか分からなくなってしまった。

離婚していたら、本来断るのが普通だろう。
いやいや、っていうか、離婚していたらまずこんなことになるわけがないか……。

何してるんだろう、私。
前の旦那からのアプローチ宣言を受け入れてしまうなんて。朋絵に言ったら叱られてしまいそうだ。

でもそれよりも、園城さんは何を考えているんだろう。
私のことを自分のものみたいに思っていて、誰かに取られることが嫌であんな風なことを言った?

それとも、風邪を引いていて相手が恋しくなった?




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