年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~


園城さんはどう考えているんだろう。
愛してるとは言ってくれたけど、離婚してしまっている手前簡単により戻すなんてことは出来ないかもしれない。

早く園城さんの気持ちが聞きたい……。

私がお風呂から上がると、コーヒーのいい香りが鼻をくすぐる。

「わ、コーヒーですか?」
「ああ、パンを買ってきたんだ」

テーブルに置かれている袋には食べきれないほど色んな種類のパンが詰められていた。

「美味しそう!たくさんありますね」
「キミが何を好きか分からなくて、たくさん買ってしまった」

嬉しい……けど、これは買いすぎじゃ?

「好きなものを取ってくれ」
「あっ、園城さんの好きなもの教えてください。半分こしましょう」

私の提案に彼は嬉しそうに頷いた。

大きなクロワッサンとゴロゴロとチーズの乗ったパン。メロンパンは私の顔ほどある大きさだったので、半分に切って園城さんと分けて食べることにした。

「いただきます」

ダイニングテーブルに向かい合って座り、一緒に食事をする。
園城さんとの結婚生活でずっと憧れていたことだった。

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