年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「新しい気持ちでスタートさせて欲しい。あの時の俺じゃなく、キミと一から関係を築いた俺にもう一度、プロポーズさせてくれ」
ドキン、ドキンと高鳴る心臓。
園城さんの決意の表れが見れて、私はコクンと頷いた。
これからまた私たちの夫婦生活が始まるんだ。
最初の時と比べて不安は無かった。
お互いに間違った配慮をしてしまっていたと気づけた。
そして、お互いに愛があることに気づけたから。
それから私は、洗濯が終わるまで待っていた。乾燥まで済み自分の服に着ると、一度家に帰ることになった。
まだ具体的な話をしたわけじゃない。
それに仕事だってある。
これからどうするかは、また時間を合わせて考えることになった。
彼が「家まで送らせてくれ」と言ってくれたが、一人で暮らしている家を見られるのもなんだが恥ずかしくて断った。
「いえ、まだ明るいですし……それに園城さんにはご迷惑を掛けてしまったので、今日はゆっくり休んで下さい」
不服そうな顔をしながらも園城さんは玄関まで見送ってくれた。