年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
思考が溶けそうになるくらい、優しい愛撫に酔いしれながら、私は、目の前の快楽に身を委ねた。
朝、初めて園城さんのベッドで目を覚ました。昨日が心地よすぎて少し寝すぎてしまった。
私はベッドから起き上がり、ベッドの上に散らばった服に手を伸ばした。
その時、横で寝ていた園城さんの顔がぐっとしかめっ面になる。
どうやら起こしてしまったみたい。
「ん……」
園城さんはパチリと目を開けた。
「お、おはようございます」
昨夜のことを思い出してしまって、顔を見ることが出来ない。
私は服を自分の方にかき集め、それで身体を隠しながらソワソワしていた。
彼の第一声が楽しみのようで気恥ずかしく、なんとももどかしい気持ちになる。
園城さんの言葉を待っていたら、彼はいつも以上に冷たい口調で吐き捨てた。
「何をしている?」
「えっ」
「なぜここにいるのかと聞いているんだ」
いつも通りの冷たい口調。私を睨みつけるかのような冷めた眼差し。
私は背筋が凍りつく。