年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「正直沙織の言い返すところは、強くて逞しくて見ていたくなるな。俺とケンカしてもそうなるかと思うと少し楽しみだ」
「ケンカしたらもっと強くなるかもしれませんよ?」
そんなことを冗談で言うと、悟さんは愛おし気に笑って言った。
「楽しみにしてるよ」
ポンポンと頭を撫でてくれるそれが心地いい。
「悟さんが味方してくれるって言ってくれたから、私も正しくあるようにします」
彼が味方してくれるのをいいことに物を言うのではなく、正しく生きていきたいと思った。
「腹が減っただろう?近くに美味しいイタリアンのお店がある。そこにでも行こう」
そう言って悟さんはイタリアン料理のお店に連れていってくれた。
この日は心無しか、甘やかしてくれて何でも好きなものを食べていいとか、食べたいものはないか?とたくさん聞いてくれた。
お義母さんとの距離は縮まらないままだけれど、しっかりと対等でありたいと伝えられたから今後に期待するしか出来ないだろう。
でももう大丈夫。
だって私を守ってくれる彼がいるから。