年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~



それから、無事病院に運ばれた私は右足首の骨折と診断され、軽く頭も打っていることから、念のため4日ほど入院をすることになった。

転んだ時は全然起き上がれなかったのに、右足の骨折で済んだのは良かったと思うしかない。

とはいえ、新しい生活をはじめる1日目から、病院生活とは誰が聞いても呆れるだろう。


私ってどうしてこんなについてないんだろう……。

なにをするにも要領が悪いというかもう……アホとしか言いようがない。

今は先生に安静にするようにと言われてベッドの中にいる。

当然こうなるとは思いもしなかったので、手元には着替えも暇を潰す本さえない。

誰かに持ってきて貰いたいけど、お父さんには、離婚の話はまだ告げていないし、当然友達にもこの間結婚したと伝えたばかりなので、言えない。

「はあ……」

大人しくひとり静かに過ごすしかないか。

出だしは散々だったけど、ゆっくり1人で考えるタイミングが出来たと思おう。

病院は個室しか空いていなかったので、贅沢に個室で過ごすことになった。

< 32 / 224 >

この作品をシェア

pagetop