年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
それから、無事病院に運ばれた私は右足首の骨折と診断され、軽く頭も打っていることから、念のため4日ほど入院をすることになった。
転んだ時は全然起き上がれなかったのに、右足の骨折で済んだのは良かったと思うしかない。
とはいえ、新しい生活をはじめる1日目から、病院生活とは誰が聞いても呆れるだろう。
私ってどうしてこんなについてないんだろう……。
なにをするにも要領が悪いというかもう……アホとしか言いようがない。
今は先生に安静にするようにと言われてベッドの中にいる。
当然こうなるとは思いもしなかったので、手元には着替えも暇を潰す本さえない。
誰かに持ってきて貰いたいけど、お父さんには、離婚の話はまだ告げていないし、当然友達にもこの間結婚したと伝えたばかりなので、言えない。
「はあ……」
大人しくひとり静かに過ごすしかないか。
出だしは散々だったけど、ゆっくり1人で考えるタイミングが出来たと思おう。
病院は個室しか空いていなかったので、贅沢に個室で過ごすことになった。