年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~


そして日曜日。
この日は、この前飲んだ駅で待ち合わせをすることになっている。

約束の10分前。
早めに待ち合わせ場所についたけれど、朝日くんはもうすでに来ていた。

「お待たせしました」

シンプルなデニム姿に黒のVネック。前会った時はスーツ姿だったからか、前とは印象が違って見えた。

「ん?どうしたの?」

ぼーっと見ていると、私の視線が気になったのか朝日くんは不思議そうに訪ねる。

「いや、前と印象が違うなって……」
「前はスーツだったからね。それを言うなら沙織ちゃんもだよ。髪似合ってるね」

今日は肩にかかる髪を毛先だけ緩く巻いてきた。友達と飲む時と同じ格好はどうなんだろうと思って気持ち程度に巻いただけだけど、こうやって気づいてくれるのは嬉しい。

「じゃあ行こうか」

映画までまだ時間があるので、先にカフェに行って話をすることになった。

朝日くんはアイスコーヒー。私はカフェオレを頼みながら休日はどんなことをするかとか、趣味、好きな食べ物の話など、今度はお互いの話をする。

朝日くんは同じ歳ということもあってか、とても話しやすかった。

< 58 / 224 >

この作品をシェア

pagetop