年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
またほとんど会話が出来なかった。
起きていたの迷惑だったかな。
まるで顔を合わせたくないというくらい目が合わなかったもの。
私は俯きながらも、園城さんが寝るまではせめて起きていようとリビングでテレビを見ていた。ガハガハと下品な笑い声が響く。この時間のテレビ番組はなんだかガヤガヤしていて、内容が頭に入って来ない。
上の空でテレビを見ていると、そういえばシャンプーが無かったかもしれない、と今更気が付いた。
私が急いで脱衣所に行き、シャンプーをとる。
脱衣所の扉には園城さんのシルエットが動いていてドキリとした。
「あの、園城さ……」
脱衣所越しに声をかけると、突然扉が開いた。
「きゃっ!」
私の目の前には、全裸の園城さんが立っていた。
「お前……何して」
「あ、あ、あの……えっと」
私はパニックになりながらも、とっさに顔を逸らした。
「し、シャンプーが切れていたので、お伝えしようと……」